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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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政治宣伝ビラ『東村山市民新聞』を読む(平成27年第185号-その3)
最初の「証言」者

 矢野と朝木が東村山市議会平成27年3月定例会の会期中に発行、配布を開始した彼らの政治宣伝ビラ『東村山市民新聞』185号第1面に見ると、左半分には東村山市役所と創価学会に対するデマ宣伝および今期で辞職を表明した公明党議員に対する一方的な批判が掲載されている。創価学会に対するデマ宣伝を掲載することは、それによって矢野と朝木が創価学会・公明党に批判的な立場であることを改めて市民に訴える狙いもあるのだろう。

 矢野が彼らのスタンスを鮮明にするために持ち出したのは平成7年2月9日付『週刊新潮』の記事だった。矢野はビラ185号で次のように書き出している。



〈朝木明代議員が、殺害された1995年、「週刊新潮」に「創価学会に占領された東村山市役所の歪み」〉という記事が掲載された。

 ……現在の東村山市役所の現状はさらに創価学会に占領されているといってもいい状態だ。〉



〈占領されている〉とは、「東村山市役所は創価学会の意向のままに動いている」という意味だろうか。また〈現状はさらに〉といっているところからは、「当時からそうだった」と、矢野が『週刊新潮』の記事内容がそのとおりであると同意していることがうかがえる。『週刊新潮』の記事について矢野はビラ185号ではそれ以上の情報を明らかにしていないが、普通では看過できないと思われる大胆なタイトルの記事にはどんな根拠が示されているのか。

 記事に最初の証言者として登場するのは、なんと矢野穂積だった。なお当時、矢野はまだ『東村山市民新聞』発行人で市議にはなっていない。矢野はこの2カ月後に執行された市議選に立候補し、次点で落選。その直後に矢野と朝木直子が引き起こしたのが議席譲渡事件だった。

 矢野は記事でこうコメントしている。

〈「市職員は1000名余ですが、うち約1割が学会員といわれているんです。……部長級に2人、課長級にはっきりしているだけで6人。しかもそれぞれが、役所で要職を占めています。係長以下、一般職員にも多数の学会員がいるし、……学会を辞めた人がいくら周りで嫌がらせを受けても、市役所に相談に行けないんです」〉
 
 市の職員に創価学会員が在職しているとしても、日本では信教の自由が保障されているのであって、そのことに何の問題があろうか。問題だというのなら、日本人のほとんどが檀家として所属している宗派も問題にしなければならなくなる。

 そう考えると、東村山市の職員に創価学会員がいることを問題視すること自体がよほど人権を軽視していることになる。したがって、矢野のこのコメントによっては〈「創価学会に占領された東村山市役所の歪み」〉の根拠とはとうていなり得ない。あえていう必要もなかろうが、コメントの最後の「学会を辞めた人」のくだりは市政とは何の関係もない。

 矢野はビラ185号で当時の『週刊新潮』を紹介するにあたり、記事に自分が関与していた事実をいっさい明らかにしていない。明らかにすれば、客観性を疑われることを恐れたのかもしれない。記事が矢野の主張する方向に偏っているのは事実だった。

万引き事件前の朝木明代も登場

 次に『週刊新潮』の取材に答えているのは、「草の根市民クラブ」所属の東村山市議で、この4カ月後に万引き事件を起こし、同年9月1日に自殺を遂げる朝木明代だった。明代はこんなことをいっている。

〈「東村山の公明党を作ったといわれる古株の元市議の息子さんも市役所にいます。この元市議の場合は夫人も学会の有力者で、現在の助役もその人の自宅に出入りしているそうです」〉

 明代はことさら公明党・創価学会が市政に影を落としているといいたげである。しかしこの話のどこに問題があるのだろうか。矢野は記事の中で〈「このままでは次の市長も学会、公明党に牛耳られるのは目に見えています。東村山は、嫌な街になってしまいそうなんですよ」〉などとも述べ、あたかも創価学会・公明党が東村山で不当に影響力を行使しているかのように主張している。

市長が抗議

 矢野はそんな状況が20年前から変わらず今も続いているというのだろうか。しかしこの『週刊新潮』の記事の中ではそのような事実はないとする市職員の声も紹介されているし、市長は『週刊新潮』に対して次のような抗議文を送付している。



『週刊新潮』に対する市長の抗議文

 貴社は、週刊新潮2月9日号に、特集『創価学会に占領された東村山市役所の歪み』と題し、また、記事中に『学会優先の行政』の小見出しを配し、記事を掲載し刊行されました。

 私としては、取材にお答えした通り、このタイトル等が表示するような事実はないと考えております。にもかかわらず、こうした表現で報道されたことは、一般市民にいたずらに不信感を募らせる等、地方自治体の信頼にかかる問題であり行政運営の責任者として、極めて遺憾とするところです。こうした不穏当な記事を掲載されたことに対し、強く抗議します。



 矢野は当時の平成7年3月1日付『東村山市民新聞』第62号でこの『週刊新潮』の記事を取り上げ、市長の抗議文を紹介しつつ、次のように結んでいる。

〈創価学会本部の反応と同じで、「学会が占領」を自ら証明!〉

 創価学会本部と市長が「東村山市役所が創価学会に占領された事実はない」と同じ回答をしたことが、なぜ「学会が占領」を自ら証明したことになるのか、理解するのは困難というほかない。

監査請求を起こさない不思議

 ちなみに矢野はこれまで行政に対して100件近い監査請求や行政訴訟を起こしている。東村山行政が本当に創価学会・公明党による不当な影響を受けているというのなら、矢野と朝木が当然、問題にしないはずがあるまい。ところが矢野と朝木が東村山市に対して起こしてきた争訟を精査しても、「創価学会が行政に不当な影響力を行使したこと」に対する請求は1件も存在しない。

 矢野はビラ185号において〈現在の東村山市役所の現状はさらに創価学会に占領されているといってもいい状態だ。〉などと主張している。しかし20年前に同じ主張をしていた矢野は、これまで1件の監査請求も起こしていない。客観的な根拠がないからにほかならない。したがって、矢野がいうように東村山市役所が〈さらに創価学会に占領されているといってもいい状態〉になることもあり得ないのである。

 つまり矢野は市議選に向けて、20年前とまったく同じネタと手法で情報(イメージ)操作をしようとしているということになろうか。この事実こそ、記事がデマであることを何より物語っている。

(つづく)
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