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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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政治宣伝ビラ『東村山市民新聞』を読む(平成27年第185号-その6)
事実なら市役所の不正

 矢野穂積と朝木直子の政治宣伝ビラ『東村山市民新聞』第185号は、自己宣伝以外の記事のほとんどが議員個人や市長の批判、誹謗に費やされているが、その中である議員、および議員の家族を巻き添えにした記事が2カ所にわたって記載されている。

 1カ所目は第2面、裏側の見開き右ページの左隅にある〈職業選択の自由?〉という趣旨不明のタイトルが付けられた短い記事である。矢野はこう主張している。



(第2面の記載)

〈市議選挙の候補になっている熊木としみ氏は、自分が市議会議長当時、自分の娘を市の職員に採用させたが、これを指摘されると「職業選択の自由」だから問題ないと、開きなおった。どこが問題かわかりませんかねえ?〉



 熊木の名前である「敏己」をわざわざ「としみ」と記載しているのは、選挙ポスターの表記を意識してのことだろうか。第3面、裏側の見開き左ページの右隅(すなわち上記記事の左隣あたり)には次のような記載がある。



(第3面の記載)

〈自民党熊木議員の娘も熊木議員が議長だった時に東村山市役所に就職したため「情実採用ではないか」と指摘されましたが「職業選択の自由だ、市役所に就職するのは本人の自由だ」と。議場で延々と言い訳して開き直っています。〉



 彼らは熊木が市議会議長という立場を利用して、自分の娘を東村山市役所職員に採用させたと主張しているのだった。ただし、矢野は〈「情実採用ではないか」と指摘されましたが〉とあたかも第三者が指摘したかのようにいうが、「情実採用ではないか」などといっているのは矢野と朝木しかいない。あたかも自分たち以外にも指摘している者がいるかのように印象付けようとしているように思える。

 いずれにしても、矢野と朝木が主張するような「情実採用」の事実が存在したとすれば、採用された側だけでなく採用した側、すなわち東村山市役所そのものも「情実採用」という不正に関与したことになる。ことは個人の問題にとどまらない大事件に発展しよう。矢野が主張するような「情実採用」の事実はあったのだろうか。

市側は完全否定

 矢野と朝木が「情実採用があった」と主張し始めたのは2年前、東村山市議会平成25年3月定例会の一般質問においてである。矢野はまず「行政を監視する立場にある市議会議員の家族が、市職員として自分を採用するよう市に申し込むことは、当該議員が市長に働きかけをするしないにかかわらず、すでに情実人事をやってほしいと依頼していることに等しい」などと、一般論としてもかなり偏った考えを披瀝した。その上で、過去に自民党や公明党市議の子弟が市役所に採用されていることについて「情実人事であって、行政の私物化の典型だ」と決め付け、行政側の見解をただした。

 矢野の主張によれば、市議だけでなく、市役所内で一定の影響力ある立場にある職員の子弟は市職員に応募することが許されないことになるが、そんな無茶な話があるのだろうか。総務部長は「事前に家族状況についての把握はいっさいしていない」、すなわち「情実人事」の事実を否定した上で次のように答弁した。



総務部長  地方公務員の職につきましては平等原則、また家族状況等、いっさい関係なく誰でも受けられるとなっておりますので、もちろん議員のご家族の方、職員のご家族であっても受験することは可能ですし、成績が合格基準に達すれば合格するものでございます。



 総務部長の答弁は当たり前の話で、議員の子弟だから市の職員を志してはならないという方がどうかしていよう。しかし矢野はなおも、こう絡んだ。



矢野  私がいっているのは、議会を監視するサイドに立っている議会の議員の子弟が、職員として入って……監視することができるのかと聞いているんですよ。……息子、娘がやっていることだったら、フリーパスで全部オーケーなんですか。



 総務部長は「(それは)議員の方の考え方だと思います。私どもは……そういう制限は設けていないということでございます」と答えた。議員の子弟がその後市役所で何をやっても許されるはずがないし、総務部長はそんなことはいっさいいっていない。職員採用における平等原則と、その後の勤務状況は別の話である。

「情実人事であって、行政の私物化の典型だ」と決め付けたにしては、議論としてもだいぶ後退している。しかし矢野は、強引にでも「議員の子弟が市職員に採用されること」それ自体が、なにか不正の温床でもあるかのように印象付けたいとしか思えなかった。矢野は質問の最後にこう言い放った。



矢野  (私がいったことは)議場だけのやりとりになっていますが、市民は納得するかどうか、よく考えた方がいいですよ。



 捨てぜりふのようにも、一種の脅しのようにも聞こえた。

「市政私物化」と断定

 それから1カ月後に発行した政治宣伝ビラ『東村山市民新聞』第178号(平成25年4月30日発行)には、トップ記事として自民党市議の子弟が市職員に採用されたとする記事が掲載され、〈こんな市議らに市政を任せていいのか!〉〈市長が最終的に、市職員採用を認めて、決定!〉〈「市政私物化」の典型!〉などとするサブタイトルが付いていた。これではあたかも、東村山市役所では「情実採用」が常態化しており、市長がそれに加担しているかのようだった。

 本文でもこう記載している。



〈行政を監視することが、第1の役割である市議の子弟が市の職員に採用されるのは「情実人事」であり、市長と組んだ行政の私物化の典型そのものだ。〉



 矢野は1カ月前に本会議で質問し、総務部長は「そのような事実はない」と答弁している。にもかかわらず、「情実人事」が行われていると断定していた。

 それ以後、矢野は同様の批判を繰り返してきた。最初の質問から2年後の平成27年3月15日に発行したビラ185号に記載した〈「情実採用ではないか」と指摘された〉とは、上記の本会議における質問であり、また第178号を含む以後の記事のことだった。

 当然、具体的な根拠もなく「情実採用」といって市議や市長を非難すれば、職員となった本人の名誉や気持ちをいたずらに傷つけ、動揺させることになってもなんら不思議はない。矢野と朝木にとって、それも十分に計算のうちだったのだろう。

(つづく)
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