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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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『聖教新聞』事件 第43回
「静止画像」と「目撃した服装」をすり替え

 矢野が作成した「再現画像」に写ったスーツをめぐり、被害者は尋問で「本物の『静止画像』に写ったスーツとは違う」「万引き犯の服装と本物の『静止画像』のスーツは同じ」「万引き犯の服装と『再現画像』のスーツは違う」と供述した。矢野は『東村山の闇』で、準備書面では引用しなかったこの被害者の供述のもようを引用した。

 この供述の中には、当然だが、矢野にとって不利な供述が含まれている。したがって、被害者の供述を矢野が自分に有利に利用するには、被害者の供述の趣旨を変質させておく必要があった。矢野は被害者に対する尋問をそのまま引用した直後にこうまとめていた。



(被害者の尋問に対する矢野の説明――『東村山の闇』)

 長々と、弁護士とのやりとりを紹介したのは、千葉副署長が鮮明で朝木議員の服装とよく似ていると証言した「再現写真」の服装と、○○店主(筆者注=実名)が自分の記憶に残る真犯人の服装とは違うと、はっきり証言したことを知っていただくのが目的である。



 奸智のかぎりを尽くしたというべきだろうか。

 被害者は①「再現画像」に写った服装と自分が目撃した犯人の服装は「違う」と供述した。これは間違いのない事実である。しかし被害者はこの尋問の中で同時に、②本物の「静止画像」に写った服装は犯人の服装と「同じ」であり、③「再現画像」に写った服装は本物の「静止画像」とは「違う」――と供述している。

 とりわけ矢野が引用した尋問の最後の場面では、矢野の代理人から「(再現画像の服装は)あなたが見せられた写真の服装の特徴と違うんですね」と念を押された被害者は、「はい、違います」と答えている。被害者の上記供述が意味するのは、「万引き犯の服装と本物の『静止画像』の服装は同じだが、『再現画像』は本物の明代の服装を写したものではないから万引き犯の服装とは異なっており、『静止画像』の服装とも異なっている」ということである。

 ところが矢野は読者に対し、上記②と③の部分にはいっさい触れることなく、「千葉は『再現画像』と『静止画像』の同一性を認めた」とした上で、被害者の供述の趣旨を「自分が見た犯人の服装と『再現画像』の服装は違う」と供述したとのみ説明している。被害者の供述がそれだけなら、確かに「明代にはアリバイがあった」という結論になるのである。

 あらためて被害者に対する尋問の中から最後の供述だけを再掲してみよう。

朝木議員側弁護士  (この写真=筆者注=「再現画像」は)あなたの記憶に残っている、あなたが見せられた写真の服装の特徴と違うんですね。

○○(筆者注=実名)店主  はい、違います。

 矢野は被害者が「自分が見た犯人の服装と『再現画像』の服装は違う」と供述したと結論付けるために、最後の被害者の供述を、「『再現画像』の服装と被害者が目撃した万引き犯の服装は違う」と答えたことにすり替えていることがわかろう。被害者が最後に供述したのは、「『再現画像』の服装と本物の『静止画像』の服装は違う」すなわち「『再現画像』と本物の『静止画像』は同一ではない」ということでもあるのである。

奸智を尽くした詭弁

 被害者の最後の尋問で、「『再現画像』の服装は〈あなたが見せられた写真の服装〉=本物の『静止画像』の服装と違うと答えただけであるにもかかわらず、矢野は「再現画像」の部分を「万引き犯」にすり替えた。その上で矢野は、次のように結論付けた。



 (「再現画像」をめぐる矢野の結論――『東村山の闇』)

 つまり、○○店主(筆者注=実名)が目撃した『犯人』は、朝木明代議員の当日の服装とは違っていた。朝木明代議員はこの「万引き騒動」とは無関係だったことが、はっきりした。



 矢野は『東村山の闇』において、被害者と千葉の尋問の順序を入れ替え、千葉の供述を強引に自分の都合のいいように解釈し、さらに被害者の供述の重要な部分(上記②本物の「静止画像」に写った服装は犯人の服装と「同じ」であり、③「再現画像」に写った服装は本物の「静止画像」とは「違う」――と供述した部分)を最後の説明ではなかったことにし、さらに被害者の最後の供述部分のうち「再現画像」を「実際に目撃した万引き犯」に入れ替えて解釈した。

 この「結論」に至るまでに矢野がどれほどの智略をめぐらしたかがわかるのではあるまいか。遠く常人の理解の及ばない執念というほかない。

 仮に本当に明代が万引き犯でなければ、実際に行われた尋問の順番どおり「被害者」→「千葉」の順に紹介し、結論を述べればすむのであって、ここまでの複雑怪奇な操作をする必要はない。逆にいえば、矢野はそうまでしなければ、明代のアリバイは立証できないことを自覚していたということになろうか。

 被害者はこの尋問で、万引き犯が明代であること、本物の「静止画像」にはその明代が写っていたこと、「再現画像」に写った服装はニセモノであることを供述しているのであり、千葉もまた「似ている」とはいったが、それは「静止画像」との同一性を認めたものでもない。矢野は白黒に印刷すれば似た色合いになるスーツを選び、「再現画像」を作成したものにほかならない。

(つづく)
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