ブログマガジン エアフォース
ブログで興味深い記事を公開していきます。
著書紹介

民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

最近の記事

カテゴリ

プロフィール

プールマン

Author:プールマン

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

QRコード

QR

FC2カウンター

元市議名誉毀損事件 第2回
西村修平の代理人に弁護を依頼

 平成27年11月30日、元東村山市議の山川昌子が名誉を毀損されたとして同市議の矢野穂積と朝木直子(いずれも「草の根市民クラブ」を提訴していた裁判の第1回口頭弁論が開かれた。原告山川昌子と、被告側は東村山市議の朝木直子と代理人の田中平八弁護士が出廷したが、矢野(社会福祉法人「林檎の木」理事長でもある)は出廷しなかった。のちに朝木が説明したところによれば、矢野は月水金は差し支えがあるとのことだった。退院したと聞くが、病気と何か関係があるのだろうか。

 田中平八弁護士といえば、平成20年9月1日に「行動する保守」Aとともに東村山駅前街宣を主催し、「朝木明代の謀殺事件を自殺として処理した」などと元東村山警察署副署長千葉英司を誹謗中傷し、千葉から提訴された西村修平の代理人を務めた人物――といえばわかりやすいかもしれない。その裁判では矢野と朝木のいいなりになって裁判を進めたが、その主張はことごとく排斥され、西村に10万円の支払いが命じられた(なお、西村はまだ千葉に対する損害賠償をわずかしか支払っていない)。この弁護士で大丈夫なのだろうか。

 さて、矢野側の答弁書は第1回口頭弁論前日の同年11月29日、速達郵便でようやく原告の手元に届いた。

 原告は矢野が発行する『東村山市民新聞』第186号に掲載された2本の記事について「原告が詐欺に関与した事実はない。しかし記事は、原告が詐欺事件に関与したとの虚偽の事実を摘示し、原告の名誉を毀損した」(趣旨)と主張している。これに対して矢野らは答弁書でどんな主張をしていたのか。

「政治宣伝紙」を否認

 答弁書では、原告の主張する事実についてそれが事実と認めるか事実とは認めないか、正当な主張と認めるかそうとは認めないか(=認否)を最初に答え、それぞれの認否に応じた主張をするのが通常のやり方である。

 訴状に記載された項目のうち、矢野はまず「第1」として記載された当事者の職業、『東村山市民新聞』の発行部数や配布状況等について、型通りの認否を行い、否認した箇所についてはその理由について主張していた。たとえば原告は『東村山市民新聞』について、「矢野と朝木の政治宣伝紙」とし、「1号当たり4万5000部発行し、市内に各戸配布している」などと記載していた。

 上記の記載に対して矢野は、同紙の発行部数と配布形態に関しては〈認める〉と明記し、原告が同紙を「矢野と朝木の政治宣伝紙」としていた点に対しては、〈被告両名の単なる政治宣伝紙ではなく、公正な立場で東村山市に関する情報を同市の市民に提供しているミニコミ紙である。〉と主張していた。矢野のこの記載は、前段は「認める」と明記しており、後段については「否認」の文言はないものの、原告が主張する論点を明確にした上で否定しているから、後段は「否認」の意思表示であると判断できる。つまりここまでは認否を行い、否認した部分については矢野の主張を記載していることが明らかで、通常の答弁書の内容であるといえた。

見当たらない主要部分の認否

 ところが本件の訴因である訴状の「第2 不法行為」、原告が〈(『東村山市民新聞』の記載は)「原告が詐欺事件に関与した」との虚偽の事実を摘示し、原告の人格的価値について社会から受ける客観的評価を著しく低下させるものである。〉と主張している箇所に対する答弁は「第1」に対するものとはやや趣が違っていた。矢野はこう主張していた。

(記事1に対して)

〈事実は、「東村山市民新聞」186号の1面及び2面に記載されているとおりである。〉

(記事2に対して)

〈事実は、同記事2に記載されているとおりである。〉

 矢野はこう主張した上で、〈(被告らが)虚偽の事実を摘示して原告が社会から受ける客観的評価を低下させたことはない。〉と主張していた。

 訴状の「第2 不法行為」は、この裁判の根幹部分である。原告山川は、記事が「山川が詐欺事件に関与したと記載したもの」と主張している。矢野はこれに対して「事実は、記載されているとおりである」と主張しているのだが、記事1、2には山川に関する事実以外の事実(事実かどうかはわからないものも含めて)も記載されており、矢野がここでいう「事実」が具体的に何を指しているのかわからない。

 したがって、「第2 不法行為」に対する答弁は、何も答弁していないのと同じというほかなかった。「第1」に対する答弁では明確な認否が記載されていたが、ここでは認否がなされていないことからも、明らかに対応が異なることがわかる。認否を先送りしたい、すなわち裁判の進行を見ながら対応を決めようとする意思の表れのようにも思われた。

裁判官も同じ見解

 開廷後、裁判官はまず原告山川昌子に対して訴状と書証の確認を行い、次いで被告代理人に対して答弁書の陳述について確認を求めた。するとこれに対して、田中平八弁護士は起立した上で、裁判官から聞かれてもいないのにこう述べた。

「次回に真実性の立証を準備します」

 と。「真実性の立証」とは「『山川昌子が詐欺事件に関与した』とする事実の真実性を立証する」ということにほかならない。訴状の「第2」に対する曖昧な答弁内容からは想像しにくい強気な姿勢である。この弁護士は西村の裁判のときにも最初はやけに強気を装っていたと記憶するが、仮に「『山川昌子が詐欺事件に関与した』とする事実」の真実性を立証できなければ、今回もはったりをかましただけということになるが、はたしてどうなるのだろうか。

 裁判官は「わかりました」と答え、原告に対して次回までに答弁書に対する反論および陳述書を提出するよう命じて終わりにしようとした。そのときである。山川が裁判官に向かって手を挙げ、発言を求めた。山川は裁判官に対してこう述べた。

「答弁書における〈事実は、「東村山市民新聞」第186号の1面及び2面に記載されているとおりである。〉〈事実は、同記事2に記載したとおりである。〉とは、「記事は原告が詐欺事件に関与したとの事実を摘示している」と認めるものと理解してよいか、端的に答えるよう求めます」

 山川は訴状の「第2 不法行為」に対する答弁内容について被告らに釈明を求めているのだった。これだけで答弁書のどこを指しているのか裁判官に伝わるだろうかと心配したが、裁判官は山川に「答弁書のどの箇所ですか」と聞くこともなく答弁書を確認すると、田中弁護士に向かってこう述べた。

「そうですね、この部分は何のことをいっているのか不明確ですので、次回に明確な答弁を出してください」

 裁判官もこの箇所については答弁をごまかしていると感じていたのかもしれなかった。田中弁護士は裁判官に一言も反論せず、「はい」と素直に命令を受け入れた。そう指摘されても仕方がないことがわかっていたかのようだった。矢野側は次回までに本件の根幹部分に対する態度を明らかにしなければならないが、代理人が「真実性を立証する」と陳述した以上、その発言に反する答弁はできないのではあるまいか。

 第2回口頭弁論は平成28年1月18日午後1時10分(407号法廷)と決まった。次回は本件の方向性を左右する重要な弁論となりそうな気配である。

(第2回口頭弁論以降につづく)
関連記事

TOP