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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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東村山市議会傍聴記(平成27年12月--その2)
衝撃的な告発

 矢野の3つ目のテーマは「昭和病院運営の諸問題」である。この質問については、論評抜きで現実にあった質疑の様子をまずみていただきたいと思う(なお、矢野の一般質問以外の不規則発言等については一部、筆者が補足した)。



(昭和病院運営の諸問題)

矢野  最後の昭和病院の問題ですが、この(筆者補足=病院のパンフレット)中に、ずいぶんなにか近代的で、職員も非常に真面目だというふうに書いてるんですが、私は10月の真ん中ぐらいまで入院してましたので、現実を味わわされたので、その点についてうかがっておきます。

 昭和病院の職員とりわけ看護師なんですが、3階の病棟の男性看護師2名、それから名前は1人はわかってますが、女性の看護師が何をやったかというと、私が入院して10日ちょっとたったあたりの話ですが、(筆者補足=やや音量を上げ、ゆっくりと)私の、局部を、つかんで、非常に人権侵害的な行為をした。私が激しく抗議をして、ようやくやめたわけですが、局部を、つかんで、(筆者補足議長「ちょっと言葉を慎んでいただけますか」。矢野「局部というのが何が悪いんだ。それはそういうことをした看護師がいたからだ」。議長「もうちょっと場所をわきまえて」という趣旨の発言)ということをあえていっておきたいと思います。

 患者に対するこのような人権侵害を看護師がしていいのかということを、あえて明らかにした上で、見解をうかがっておきます。

健康福祉部長 (筆者補足=昭和病院の看護師は患者、家族から)信頼される看護師としており、具体的には看護専門職として患者・家族の意思を尊重しながら高いレベルの知識、技術および判断に基づいて患者の生命力を引き出す看護を提供できる。看護専門職として思いやりのある対応ができる。看護専門職として自ら学ぶ姿勢を持ち、前向きに取り組むことができる。――ということでございました。

矢野  これは具体的な話ですから、「あなた、やったろ」といってもですね、素直に答える人はいないんですよね。で、質問として私が聞くのはこのへんでやめておきますが、所管としては、昭和病院に対して、きれいなパンフレットを作って宣伝をするだけじゃなくて、具体的な患者の人権を、守るように、きちんと指導をすべきであると思いますが、どうでしょうか。

議長 (筆者補足=健康福祉部長に)どうですか。答弁のしようがないでしょ。

健康福祉部長  申し訳ございませんが、事実(筆者注=局部に対する人権侵害)の確認ができない中で、ご答弁いたしかねます。

矢野  えー、普通はですね、そんなことはないんじゃないかと思いますけどね、私もね、びっくりしましたよ。それで相当強い抗議をして、やめてもらいましたけど、一般の人だったら、こんなことですむのかなと思ったりするぐらい激しいやり方で、やられました。

 で、こういうことを一応お伝えしたわけですから、機会をみてですね、昭和病院に対してはきちんとね、調査をして、こういうことはやんないようにということを、きちんと指導をするようにしてもらいたいと思います。

議長 (筆者補足=矢野に対して)終わり?

矢野  終わり。



 本会議のもようはインターネットだけでなく市役所1階ロビーでも実況中継されている。つまり、矢野の一連の発言はさまざまな手続きに訪れた市民が行き交う1階ロビーにも響いた。市議会としては痛恨の極みというほかあるまい。

 市会議員が本会議場で「局部をつかんで、人権侵害的行為をされた」などと発言していることに対して多くの市民が違和感を覚えたことだろう。温厚な議長まで「場所をわきまえていただきたい」と注意したように、矢野が入院していた病院で「人権侵害的行為を受けた」というのが仮に事実だったとしても、本会議の場であえて具体的行為に触れる必要があったとは思えない。そのこと自体が不適切であり、また議場でそのような発言をする議員(社会福祉法人の理事長でもある)が存在したこと自体が「衝撃的」というべきではあるまいか。

通告書に記載しなかった矢野

 矢野が平成27年11月24日付で議会事務局に送付した質問通告書には「昭和病院運営の諸問題」と題し、細目として「①職員(看護師)の資質について、②患者に対する人権意識のありかた、③職員研修はどのようになっているか、以上について総括的にうかがう」となっている。矢野は議場で自分が「人権侵害的行為」を受けたとし、所管にそれに対する見解をただした。しかし「人権侵害的行為」があったというのなら、通告の時点でその具体的内容を明らかにしておくべきではないのだろうか。そうすれば、所管としても一般質問までの1週間の間になんらかの調査ができるだろうし、答弁の仕方も大きく変ってこよう。

 矢野は通告書になぜ「人権侵害的行為」を受けたことを正直に書かなかったのか。そのこと自体、所管からまともな答弁を期待するものではなく、この質問によって何か市政の健全化や市民の利益に寄与しようとする気など最初からないことを示している――そう疑われても仕方がないのではあるまいか。

 事実ならそれはそもそも病院内で起きたことで、矢野が「人権侵害的行為」をされたというのなら、まずは病院に対して法的措置を含めた正式な抗議をすべきではあるまいか。しかし矢野の質問を聞くかぎり、東村山市に対して「機会をみて、きちんと指導してもらいたい」とやんわり要求する程度で、病院に対して直接抗議した様子はうかがえない。

 所管も答弁したように、矢野の主張だけでは事実の確認はできない。事実ならなんらかの指導か措置の必要も生じる可能性があるとはいえるだろう。しかしその一方、矢野が主張するような事実が確認できない場合には、「人権侵害的行為」と断定した矢野の発言は昭和病院の信用を著しく貶めるものということになる。質問を聞くかぎり、今後の対応は市にまかせたという感じだが、そんなことでいいのだろうか。

 この日の矢野の質問が病院の日程を変更するほどのものだったのかどうか。また、「質問時間制限に抗議する」と主張するほどの政治的、社会的意味を持つものだったのかどうか、今後の推移が注目される。
 
(了)
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