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りんごっこ保育園問題とは何か 第2回
提出資料と矛盾する高野園長の主張

 前回の末尾でりんごっこ保育園の認可申請までの経緯を振り返ってみたいと書いたが、その矢先、今回の改善指導に関する新たな事実が判明したので、本連載第2回も引き続き、保健福祉部および東京都が「保育士の人数が認可基準を下回っている」と指摘している問題について報告することにする。

 改めて事実関係を整理すると、まず平成20年1月31日付で、保育士3名と栄養士1名が退職。認可基準によれば、定員77名のりんごっこ保育園に必要な最低保育士数は10名だから、単純計算すると、この時点で3名分認可基準を下回ったことになる。

高野が提出していた「職員の構成」

 保育士3名が退職した事実を認知した東村山市保健福祉部は、事実を確認するために2月13日に同保育園を訪問したが、それに先立って2月8日、高野から保健福祉部に対して2月1日現在の「職員の構成」と題する文書が送付されている。保育士の数が認可基準を下回ったのではないかと不安を感じた保健福祉部が高野にまず電話で実態を報告するよう要請したのだろう。高野が提出した「職員の構成」によれば、2月1日現在の職員構成は以下のとおりだった。

1施設長・高野博子 2主任保育士(育児休暇中)3~10保育士 11~12保育補助(20年2月1日付採用) 13看護師(20年2月1日付採用) 14看護師 15管理栄養士(20年2月1日付採用) 16栄養士 17調理師(※番号は職員全体の数を表す。番号の隣は「職名」と記載されており、「資格」の有無とは記載されていないことに注意)

 このうち施設長の高野と育児休暇中の主任保育士は保育士の数にはカウントされないから、今回カウントの対象になるのは3~10の(職名)保育士である。すると、この「職員の構成」からみる限り、りんごっこ保育園は2月1日の時点で(職名)保育士は8名しかおらず、認可基準を2名下回っていることが明らかだった(仮に矢野が主張するように、看護師1名を保育士1名とカウントしたとしてもまだ1名、認可基準を下回っている)。

 そこで保健福祉部はこの事実を根拠に2月13日、同保育園を訪問して事実確認を行い、東京都と協議の上、2月18日付で「りんごっこ保育園職員等の改善について(通知)」と題する指導文書を送付した。文書には「2 改善を要する事項」として次のように記載されている。

〈児童福祉施設最低基準第33条第2項及び保育所設置認可等事務取扱要綱の規定のとおり、保育士資格を有する職員を現在より3名以上配置し、園全体で10名以上の保育士有資格者を確保すること。〉

 高野が提出した(職名)保育士から逆算した不足数と保健福祉部が指摘した不足数には1名分の食い違いがあることに読者も気がつこう。これはどういうことなのか。推測の域を出ないが、考えられるのは、高野が「職員の構成」を提出した2月8日から保健福祉部が訪問した2月13日の間に保育士がさらに1名退職していたか、あるいは「職員の構成」にある(職名)保育士のうち1名が保育士資格を有する者ではなかった、ということぐらいだろうか(ただ、3月5日の保健福祉部長の答弁の中には、1月31日に3名の保育士が退職して以降、退職した保育士がいたという話はいっさい出ていないが)。

「職員の構成」と矛盾する高野の反論

 保健福祉部が改善指導を行ったことに対して2月20日、高野は2月18日付の「事務連絡(常勤職員等について)」と題するファックスを送付した。文書の日付が「2月18日付」となっているにもかかわらず、なぜ送付したのが2月20日だったのかはよくわからない。

〈本年2月1日付けをもちまして、下記の者を採用し、同日付で当園の常勤職員として発令いたしておりますので、取り急ぎ御通知いたします。なお、2月18日付け貴殿名義の文書については、国の通知にも反する認識が前提となっており、適法なものとしてお受けいたしかねます。したがって、遺憾ながら返上させていただきますので、念のため、併せてお伝えいたします。〉

「事務連絡(常勤職員等について)」にはこう記載されており、下に「2月1日付で採用した」と称する2名の保育士の氏名があった。高野の文書にある「国の通知にも反する認識」とは、のちに矢野が議会で取り上げた「看護師1名を保育士1名とみなす」とする国通知のことであるらしい。すると高野の主張は2月1日付で2名の保育士を採用し、看護師1名を保育士とみなせば、退職した3名の保育士の穴は埋められているという趣旨なのだろうか。

 ここで前掲2月8日に高野が保健福祉部に送付した「職員の構成」を改めて確認していただきたい。「職員の構成」によれば、2月1日付で採用したのは保育補助2名と看護師1名、管理栄養士1名で、(職名)保育士の中には同日付の採用者は存在しないし、「事務連絡(常勤職員等について)」の中に「職員の構成」に記載洩れがあったとの記載もない。いったいどちらが本当なのか。

 それ以上に不可解なのは、「2月1日付で保育士資格を有する保育士を2名採用している」というのなら、2月13日に保健福祉部が訪問した際に高野はそう説明しなかったのだろうかということである。この「事務連絡」なる文書には、2月13日の保健福祉部の訪問時にそう「説明した」という文言はない。保健福祉部が2名採用の事実を確認したとすれば、少なくとも改善指導にあるように「3名」足りないということにはなっていないはずなのである。

 どういうことなのだろう。つまり、これらの事実から推定できるのは、2月18日に保健福祉部から改善指導を出されたことで、高野は急遽指導の前提事実がなかったかのように繕おうとしたということではないかということである。文書の日付と実際にファックスした日付に2日のずれがあるのは、その間に指導を逃れる理屈を探していたということであり、文書の日付が改善指導の日になっているのは、すぐに反論したようにみせかけるためであると推測できよう。18日に作成できていたのなら、その日に送付しない理由はあるまい。しかしそれでもなお、すでに高野が2月8日に提出していた「職員の構成」との矛盾を埋めることはできなかったということだろう。

 保育士(有資格者)の数を確認するというただそれだけのことで、このりんごっこ保育園という認可保育所ではなぜこれほど手間がかかるのか。不思議としかいいようがないが、保健福祉部の改善指導に対する高野の反論が指導を逃れようとするものであるとすれば、すでにこのこと自体、認可保育所としての資質を疑わせるものといえるのではあるまいか。

(第3回へつづく)


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テーマ:社会 - ジャンル:政治・経済

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