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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

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検察審査会に審査申し立て
「定期購読料1部150円」のビラを無料配布

 東村山市議の矢野穂積と朝木直子(いずれも「草の根市民クラブ」は、平成27年4月26日に執行された東村山市議選の約1カ月前の平成27年3月25日及びその後の数日間に、矢野が発行人、朝木が編集人である『東村山市民新聞』(平成27年3月15日付第185号=定期購読料1部150円)を東村山市内の各戸にポスティングにより4万5000部を無料配布した。

 矢野らが発行する『東村山市民新聞』は通常、各号1種類である。しかし『東村山市民新聞』第185号(以下=「本件新聞」)は特別に「矢野版」と「朝木版」の2種類が発行され、それぞれの4面には、〈市川房枝、朝木明代議員を受け継いで〉と題して彼らの政治的スタンス等を記載し、さらに「矢野版」には選挙ポスターのものと同一の矢野の顔写真を通常版の3倍の大きさで掲載するとともに、「矢野の担当地域」として東村山市内の大半の町名が記載されている。同様に、「朝木版」にも選挙ポスターのものと同一の朝木の顔写真を通常版の3倍の大きさで掲載するとともに、「朝木の担当地域」として東村山市内の4つの町名が記載されている。

「本件新聞」における上記記載内容は、1カ月後に予定されている東村山市議選を想定したものであることは議論の余地がない(事前運動の疑いもある)。

 したがって、矢野らが「本件新聞」を東村山市内に無料配布した行為は東村山市民に対する寄付行為(公選法199条の2)にあたり、公選法に違反するのではないか。矢野らの行為は矢野ら本人によるものであり、1カ月後の東村山市議選を想定したものである点を考慮すると、彼らの行為は公選法違反による罰則の適用対象ではないのか。

 なお、矢野らは過去3回(平成15年、同19年、同23年)の市議選直前においても今回と同様の行為をしており、悪質性が極めて高い。――

 元警視庁東村山警察署副署長、千葉英司と私ほか1名がこう主張して、東京地検立川支部に告発していた事件は、平成27年12月22日、不起訴処分とする決定が下された。

審査申立書を提出

 私たちは東京地検が矢野らの行為を不起訴としたことについて納得することはできなかった。そこであらためて、市民によって構成されている検察審査会に、今回の地検の判断について審査を求めることにした。以下は、平成28年1月27日付で提出した審査書申立書に記載した申し立て理由である。



(不起訴処分を不当とする理由)

1.「公選法199条の2」は、〈公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者は、当該選挙区内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず、寄付をしてはならない。〉と定めている。罰則については、当該選挙に関して寄付をした場合に限って科すこととされている。

2.平成26年8月から9月にかけて松島前法相が選挙区内で「うちわ」を配布したとして公選法違反容疑(寄付行為)で告発された事件について、東京地検は不起訴処分とした。東京地検は「うちわ」が有価物で、「うちわ」を配布したことは公選法上の寄付にあたる(=違法)と認定。しかし、「うちわ」の配布が特定の選挙を想定したものとは認められないと判断したこと、配布の主体が松島本人ではなく政党支部だったと認定したことから、松島の責任を認めず、不起訴とした。

3.上記1、2を本件に照らすと、「本件新聞」は〈定期購読料150円〉と記載されている以上、有価物であり、これを無料で配布することが寄付行為にあたることは議論の余地がない。〈定期購読料150円〉と明記されている「本件新聞」が「有価物ではない」と断定する客観的な根拠がない以上、「本件新聞」に記載されているとおり「有価物」と認定すべきである。価格が表示されていない「うちわ」が有価物と認定され、価格が表示されている「本件新聞」を「有価物ではない」と認定することは社会通念上もあり得ない。

4.「『本件新聞』に記載された価格は定期購読者に対してのみで、それ以外の読者は無料だ」との抗弁があり得たとしても、「本件新聞」が有価物であるという本質になんら影響しない。上記「2」の「うちわ」が有価物であると判断された理由は、「うちわ」に定価が付いていたからではなく「有価性がある」と判断されたからである。仮に「本件新聞」の価格が定期購読者に対してのみのものであるとしても、「150円」という定価が付いているという事実は「本件新聞」には「有価性がある」という本質を示している。したがって、「本件新聞」の定価が仮に「定期購読者」に対するものであったとしても、「本件新聞」が有価物であることになんら変わりがないのである。よって、「本件新聞」の配布は有権者に対する寄付行為にほかならないことになる。

5.被疑者らは「東村山市民新聞」について「単なる政治宣伝紙(不特定多数に対して無料で配布されるいわゆるビラの類)ではなく、公正な立場で東村山市に関する情報を同市の市民に提供しているミニコミ紙である」と主張している。この主張からも、被疑者らが「東村山市民新聞」に〈定期購読料150円〉と記載していることには理由があること、すなわち有価物であると認識していることを裏付けている。

6.「公選法199条の2」は、〈公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者は、当該選挙区内にある者に対し、いかなる名義をもつてするを問わず、寄付をしてはならない。〉と定めている。〈いかなる名義をもつてするを問わず〉とは、「いかなる理由をもってするを問わず」という意味と解されている。よって、仮に「本件新聞」が言論活動であるとしても「公選法199条の2」によって制限されることになるのは当然である。

7.また、「本件新聞」4面に掲載された被疑者らの写真が通常の3倍であること、被疑者らの「担当地域」が明記されていることなどから、「本件新聞」が1カ月後に控えた東村山市議選を想定し、当選を得る目的で発行、配布されたものであることは議論の余地がない。

8.以上のとおり、被疑者らの行為は1カ月後の東村山市議選を想定し、有価物である「本件新聞」を配布したものであることが明らかである。よって被疑者らの行為は、公選法199条の2に違反するものであるとともに公選法第249条の2(第4項)に規定する処罰規定に該当するのであり、不起訴処分は不当なものというほかない。

9.本件に目をつぶるならば、「新聞」あるいは「言論活動」の名を隠れ蓑にした実質的な事前活動、金にものをいわせた違法な地盤培養活動が容認されることとなり、「金のかからない選挙」の実現を本旨として「寄付の禁止」を規定した公選法199条の2の趣旨は著しく損なわれ、骨抜きにされることになる。その意味からも、本件は起訴されるべきである。     以上

(了)
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