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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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元市議名誉毀損事件 第5回
「詐欺に関与した」とする記事によって名誉を毀損されたとして元東村山市議の山川昌子が同市議の矢野穂積と朝木直子(いずれも「草の根市民クラブ」)を提訴している裁判の第3回口頭弁論が平成28年2月10日、東京地裁立川支部で開かれた。

「個人情報を漏洩した」と主張

 前回第2回口頭弁論で、被告の矢野と朝木は準備書面と朝木の陳述書を提出している。矢野らは準備書面で、

〈東村山市民新聞186号の「1860万円詐欺、元公明市議らが関与、創価、元市議らが仲介して言葉巧みに一般市民から借りて1860万円も返さず」は、事実であって……〉

 と真実性を主張。さらに、〈原告……は、……高齢で相当な資産家である被害者の独居女性が一人暮らしをしている旨原告に話した直後、懇意のM(筆者注=準備書面では実名)(詐欺グループの一員)にその個人情報を漏らしたため〉詐欺事件が発生した、「原告がMに上記被害者の情報を漏らした」ことは〈詐欺行為を仲介したもの〉と主張していた。

 また朝木は陳述書で、被害者から取材した内容として、原告が「詐欺事件に関与した」とする主張の「根拠」をより詳細に主張していた。上記準備書面は朝木の陳述書に基づいて作成されたものだった。

 上記準備書面における主張を要約すれば、「原告は被害者である高齢女性が資産家であり、一人暮らしをするようになったとする情報を詐欺グループの一員であるMに報せた。このことが詐欺に関与したとする根拠である」と主張していた。すなわち詐欺グループは、原告から「被害者には資産があり、一人暮らしである」という情報を得たことによって、被害者を詐欺の標的として狙いを定め、実行に移したのだ――という主張である。

 朝木は「原告は市民相談で得た個人情報を詐欺グループに漏らした」とも主張しており、これは「原告が個人情報保護法に違反した」と主張しているものと理解できた。今回の口頭弁論で、原告はこれらの主張に対する反論を提出することになっていた。

「新たな名誉毀損」

 原告は2月8日付けで上記被告らの準備書面に対する反論を提出。主張の骨子は2点だった。

 第1点は、被告らが「原告は市民相談で得た被害者の、資産家であること、一人暮らしになったという個人情報を詐欺グループの一員に漏洩した」と主張している点に対する反論である。原告は「上記主張は『原告が個人情報保護法違反の犯罪を犯した』と主張するもので、これは原告に対する新たな名誉毀損である」と主張、第3回口頭弁論終了までに撤回するよう求めた。

 第2点は、「原告は詐欺グループの一員であるMに被害者の個人情報を報せた」とする主張を含め、朝木が陳述書で述べている内容に対する具体的な反論である。朝木は陳述書で、原告がMに被害者の個人情報を報せ、その後、被害者が原告に「貸した金を返してもらえない」と相談し、原告が被害者とMを伴って東村山署に相談に行った際にも、原告は被害者に対して「外部にしゃべらないよう口止め」したなど、原告が実は詐欺グループ側の人間であると思わせるような言動を繰り返した――などとし、あたかも原告が詐欺グループの一員であるかのように主張していた。

朝木陳述書に反論

 これに対して原告は、朝木の陳述書における原告に関する記載のうち12カ所にわたり記載事実を否定し、それに対して逐一事実を示した上で、次のように主張した。

〈上記朝木の主張する各事実は、原告が詐欺事件に関与したとの被告らの主張、並びに、原告が個人情報保護法第54条違反の行為をしたとの被告らの主張に信憑性を持たせるために被告らが捏造したものである。

 よって、……被告ら準備書面(1)における「(原告は被害者の)個人情報を漏洩したことによって詐欺事件に関与し、あるいは詐欺行為を仲介した」とする主張にも、なんらの根拠もない。〉

 また、被告らは答弁書においても第2回口頭弁論で提出した準備書面においても「原告は詐欺事件に関与した」とする事実について、「原告は詐欺グループの一員であるMに対して被害者の個人情報を漏洩した」とする理由によって真実性は主張したが、「そう信じるに足りる相当の理由があった」とする相当性の主張はいっさいしていない。このため原告は、「相当性の主張をしていない以上、記事には相当性も認められない」と主張した。

被告側が新たな証拠を提出

 原告が上記の準備書面2を提出したのは口頭弁論2日前の2月8日である。ところがそれと入れ違いに、被告側も新たな主張とA4用紙100枚を超える膨大な枚数の書証を提出した。そもそも被告側は第3回口頭弁論に際して書面の提出を命じられていない。にもかかわらず分厚い書類を提出したのは、急いで提出しておく必要があると判断したのだろう。あるいは被告側は、第3回口頭弁論で結審する可能性があると感じていたのだろうか。

 書証の中には、矢野と朝木が期末手当の一部を「返上」してきたことを証明する書類すべてが含まれていた。「自分たちはお手盛り値上げ分を返上するなど、清廉な議員活動を行っている」とアピールしたかったようである。「だから、市民に対して根拠のない誹謗中傷などするはずがない」と。もちろん、期末手当をどれだけ「返上」していようが、今回の記事とは何の関係もない(「返上」が議員として称賛される行為である理由もない)。

 しかし書証の中には、矢野と朝木が『東村山市民新聞』に記載した「詐欺事件」の真相に関わる2点の重要な証拠が含まれていた。前回の準備書面における矢野らの主張の骨子は「原告は詐欺グループの一員であるMに被害者の個人情報(「一人暮らしで資産家である」というもの)を提供した。これが詐欺事件への関与だ」というものだった。彼らはその主張を立証するために、新たに2点の重要な証拠を提出したのである。

(つづく)
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