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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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東村山市議会傍聴記(平成28年3月定例会--その1)
 平成28年2月22日、東村山市議会3月定例会が初日を迎えた。実は3月議会が始まるにあたり、気になっていることが1つあった。平成27年12月定例会の最終日、議事の最後に議長がこんな発言をしたのである。



議長  地方自治法第132条にかかる発言、事実関係がはっきりしない事柄、すなわち確定されていない事柄を私的判断によって発言した者等があった場合には、その発言の取り消しを議長において判断します。このことは当然、これからの議会運営委員会(以下=「議運」)での議論、調査を待つわけでありますが、この条項違反の発言がなければこれを取り消す必要はないわけで、あればこれを取り消していくという処置をとっていきたいと思います。



 地方自治法第132条は、〈普通地方公共団体の議会の会議又は委員会においては、議員は、無礼の言葉を使用し、又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない。〉と定めている。議長がわざわざ地方自治法を持ち出して発言するということは、議運で検討すべき議題があるということである。

普通ではあり得ない発言

 議運関係者によれば、本会議終了後、議長が述べた問題を議題とする議運が開かれた。問題となったのは、「草の根市民クラブ」代表の矢野穂積が行った一般質問における発言だった。矢野は「昭和問題の諸問題」と題する質問の中で次のように質問した。



(平成27年12月議会本会議における矢野の発言)

矢野   昭和病院の職員とりわけ看護師なんですが、3階の病棟の男性看護師2名、それから名前は1人はわかってますが、女性の看護師が何をやったかというと、私が入院して10日ちょっとたったあたりの話ですが、私の、局部を、つかんで、非常に人権侵害的な行為をした。私が激しく抗議をして、ようやくやめたわけですが、局部を、つかんで、……

議長  ちょっと言葉を慎んでいただけますか。

矢野  局部というのが何が悪いんだ。それはそういうことをした看護師がいたからだ、ということをあえていっておきたいと思います。患者に対するこのような人権侵害を看護師がしていいのかということを、あえて明らかにした上で、見解をうかがっておきます。



 答弁に立った健康福祉部長は矢野の具体的な質問内容には触れず、いったん病院側が示している看護師の指針について答弁した。すると矢野はさらに次のように畳みかけた。



矢野   これは具体的な話ですから、「あなた、やったろ」といってもですね、素直に答える人はいないんですよね。で、質問として私が聞くのはこのへんでやめておきますが、所管としては、昭和病院に対して、きれいなパンフレットを作って宣伝をするだけじゃなくて、具体的な患者の人権を、守るように、きちんと指導をすべきであると思いますが、どうでしょうか。



 議長は健康福祉部長に対して「どうですか。答弁のしようがないでしょ」と一応、答弁をうながした。すると健康福祉部長は立ち上がり、「(人権侵害の)事実が確認できない中で、ご答弁いたしかねます」と答えた。賢明な答弁である。

訴えられる可能性

 一般質問にあたっては、議員は事前に質問内容を通告することになっている。12月の一般質問に際して、矢野の通告書をみると、〈3 昭和病院運営の諸問題〉とする項目があるが、そこには〈①職員(看護師)の資質について②患者に対する人権意識のありかた③職員研修はどのようになっているか。以上について総括的にうかがう〉と記載されているのみである。したがって、いきなり一方的に「局部をつかんで」などといわれても所管が答弁できるはずがない。矢野としてもなんらかの事情があって、通告書には詳細を記載しなかったものと推測される。

 いずれにしても、市議会の本会議場で、議員の口から「局部をつかんで」などという発言はめったに聞かれるものではあるまい。通常は、事実が存在したとしても「人権侵害があった」ぐらいで止めるだろうし、それが事実なら、「人権侵害とは具体的に何か」と聞かれて初めて具体的な主張をすればよかろう。「局部」などという具体的な主張をするのは本会議場である必要もない。

 昭和病院は東村山市を含む近隣8市で構成する組合が運営する公立病院だから、市議会の一般質問で同病院の問題を取り上げること自体は問題がない。しかし、取り上げるにしても、取り上げ方というものがあろう。

 また矢野は上記の行為を「人権侵害的な行為をされた」と主張しているが、これはその時点ではまだ一方的な言い分に過ぎず、客観的にそのような事実があったことが確認されているわけではない。矢野は「局部をつかんで」と具体的行為を特定し、さらに「3階の病棟の男性看護師2名、それから名前は1人はわかってますが、女性の看護師」と、調べれば簡単に当該の看護師が特定できる発言をしている。したがって、その事実が存在しなかった場合には、逆に矢野が本会議場で行った発言こそが当該看護師に対する人権侵害となろう。

 その発言は傍聴人のみならず、庁内放送(1回ロビーで視聴できる)やインターネットを通じて不特定多数の市民(市民だけとは限らない)が視聴できる状態にあった。仮に矢野の発言をめぐり昭和病院が提訴すれば、東村山市は相当の対応を迫られるのは避けられない。また当然、矢野の発言が黙認されることになれば、このまま議事録に残ることになる。東村山市議会としてはそれだけでも末代までの恥というほかなく、議会として看過できないと判断されたのは当然だったのではあるまいか。

(つづく)
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