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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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元市議名誉毀損事件 第12回
「主要部分」以外の反論

 平成28年4月11日に開かれた第4回口頭弁論に先立ち、原告が準備書面4を東京地裁立川支部と被告ら代理人の事務所にファックスで送付したのは口頭弁論から1週間前の同年4月4日である。一方、同年4月9日の夜遅く、被告ら代理人から原告のもとに準備書面3がファックスで届いた。

 その内容は、原告のこれまでの主張に対する反論である。被告らはまず、原告が前回第3回口頭弁論までに提出した準備書面2~3の主張のうち、これまで反論できていなかった部分について反論していた。被告らが新たに反論した原告の主張は以下の項目である。



(被告らが新たに反論した原告の主張)

被告らは「原告山川は詐欺事件に関与した」と主張し、その根拠として被告朝木直子の陳述書を提出しているが、伝聞にすぎず、証拠とはなり得ない。

被告らが「原告山川は『被害者が一人暮らしで、相当高額の資産を持っている』旨の被害者Tの個人情報をMに漏洩した」と主張していることは、すなわち個人情報の保護に関する法律に違反していると主張するもので、これは原告に対する新たな不法行為にほかならない。

「原告山川は詐欺事件に関与した」とする根拠として被告らが提出した原告の「陳述書」は、むしろ原告が詐欺事件には関与していないことを証明するものである。

被告らが第3回口頭弁論前に提出した準備書面で、本件記事の摘示事実が「結局はお金を巻き上げる連中の口ききでしかなかった。」「元議員の立場で、貸金の仲介者のような役割を果たしながら、山川元市議は『知らん顔』」――であると主張したことは、それまで認めていた摘示事実(「原告山川は詐欺事件に関与した」)を一方的に変更し、摘示事実を自分の都合に合わせてすり替えるものであり、信義則に反するものである。

(上記以外の部分に対する細かな反論もあるが、割愛する)



 いずれも本件の判断に直接関わるものではないが、被告らとしては反論する必要があると判断したようである。その反論を順を追って紹介しよう。



(上記①に対する被告らの反論)

〈被告両名が、本件で、被害者T(筆者注=実名)の陳述書を提出しない理由は、「(告訴状)を提出している以上、重ねてT(同)の陳述書を提出する必要がない。」と判断しているためである。〉



 被害者Tが警視庁に提出した告訴状は原告が詐欺に関与していないことを裏付けこそすれ、原告の関与をうかがわせる記載はいっさいない。それどころか、原告はこの告訴に協力して「陳述書」まで提出しているのである。被告らは「被害者Tの陳述書を提出する必要がない」などと判断しているのではなく、被害者Tに対して、原告が詐欺に関与していたと証言させることは困難と判断しているということではないかと推測している。



(上記②に対する被告らの反論)

〈被告等は、原告が個人情報保護に関する法律第54条に違反する罪を犯した等と主張したことはない。〉



 被告らは、原告が被害者Tの個人情報をM に漏洩したとする主張の前段において、「原告が市議会議員当時に個人情報の保護に関する法律が施行されたこと」、また「当時、オレオレ詐欺等、一人暮らしの高齢者を標的とした詐欺事件が大きな社会問題となっていたこと」などの社会的背景を記載している。被告らはその上で、「原告が被害者Tの個人情報をMに漏洩し、それがSらによる詐欺事件の発端となった」と主張しているのだから、「原告による被害者Tの個人情報の漏洩」は「個人情報の保護に関する法律に違反している」と主張していると判断されても仕方がないのではあるまいか。



(上記③に対する被告らの反論)

〈(「陳述書」に記載されている)(原告がMに対して)「被害者T(筆者注=実名)が一人暮らしになっちゃったのよね。」と話したことが、……本件詐欺の切っ掛けとなったものである。〉



 したがって、「陳述書」は「原告が詐欺事件とは無関係であることを証明するものではない」という主張である。すると、被害者Tの代理人弁護士が「詐欺に関与した」はずの原告を告訴せず、それどころか原告に対して、被害者Tのために陳述書の提出を要請したということになるが、そんなことがあり得るだろうか。通常、被害者やその代理人が「犯人」と認識している人物に対して、被害者のために陳述書の作成を要請することは考えられない。



(上記④に対する被告らの反論)

〈被告等は、従前の主張を不自然に変更したことなどない。〉



 原告は訴状で、本件記事は「原告が詐欺事件に関与したとの事実を摘示し、原告の名誉を毀損した」と主張している。これに対し、被告らは答弁書で「事実は『東村山市民新聞』に記載されているとおりである。」とし、原告が訴状で主張した摘示事実について異議を述べていない。さらに、次に提出した準備書面1でも〈(原告が)詐欺グループの一員でもあるMに被害女性に関する上記情報(筆者注=高額の資産を有する独居女性)を開示したことは、……詐欺行為を仲介したものである。〉などと主張している。すなわち本件記事の摘示事実が「原告が詐欺事件に関与したとの事実」であることを認めた上で、原告の主張を否認したということである。

 ところが準備書面2において被告らは、なんらの釈明もないまま突然、〈摘示事実である本件記事〉は、〈結局はお金を巻き上げる連中の口ききでしかなかった。〉、〈元議員の立場で、貸金の仲介者のような役割を果たしながら、山川元市議は「知らん顔」〉というものであると主張した。被告らのそれまでの主張の前提を一方的に変更、否定するもので、これまでの原告の反論をも徒労に終わらせかねないアンフェアな応訴態度である。〈従前の主張を不自然に変更したことなどない〉とは、とうてい弁護士の主張とも思えない不誠実きわまりないものというほかなかった。

(つづく)
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