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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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元市議名誉毀損事件 第16回
もう1人の支援者による証言 

 第5回口頭弁論で原告が提出した2つの重要な証拠のうち、1つは、貸金が返済されないことで被害者Tが相談した人物の1人による証言(陳述書)である。

 この人物Oは原告とも親しい関係にあり、原告よりもあとに相談を受けている。Tから相談を受けた当時、原告がすでに相談を受けていたこともOは知っていた。つまり、貸金を返してもらえずに困り果てたTを、山川がどれほど支援してきたかもOはよく知っていた。

 OはT以外にもM(原告と被害者Tの共通の知り合いで、矢野らが「詐欺グループの一員」と主張している人物)との間で金銭トラブルになったことのある市民がいることを耳にし、TがSに対する返金訴訟を起こした際には、その市民に証言協力をしてくれるよう仲介したことがあった。

 被告らは本件で、原告とは知り合いで「詐欺グループの一員」であるMがどういう人物だったかを立証するために、2通の陳述書を提出している。そのうちの1通が、原告とともにTに協力したOの依頼によって実現したものだった。

 つまり矢野と朝木は、かつて原告とともにOがTを支援する目的で尽力して作成した陳述書を、今度は原告を攻撃する材料として利用したということになる。通常ではとても考えられない、血も涙もない裏切り行為だが、矢野と朝木が本件にこの陳述書を提出することについて、Tは了解していたのだろうか。

 返金訴訟の際にTに協力したOは、原告が「詐欺事件に関与した」とする本件記事を見て驚き、憤りを覚えた。その後さらに、TがSを民事提訴した際に自分が骨を折って協力を取りつけた陳述書が、今度は逆に原告を攻撃する材料に使われていることを知り、怒りを隠さなかった。

 さて、本件記事を見たOは、ただちに被害者Tに電話をかけた。Tを支援してきた山川を「詐欺に関与した」などと書いているこの記事はどういうことなのか、Tは矢野らに対して本当にこんな説明をしたのかどうなのか、それを確認するためである。原告が新たに提出した証拠の1つが、その通話内容に関するOの証言だった。

被害者Tの弁明

 通話内容のうち、前半の30秒だけは録音が残っており、その部分については反訳が提出されている。それによると、Oが「実はね、東村山市民新聞が」、「配達されて」、「見たんですよ」、「Tさんが情報提供したんだなー、と思って読んでたんだけど……」と話しかけるが、この間、Tはただ「ええ」「ええ」と答えるだけだった。

 Oはさらに「ちょっといくつか」「間違いというか」と続けた。しかし、それでもTは「ええ」「ええ」と繰り返すだけである。Tがようやく自ら口を開いたのは、Oが「ちょっとひどいな、みたいなとこがあってね」と踏み込んだときだった。普通なら、「何の記事のこと?」とでも聞くところだろう。ところが何も聞かないまま、Tはこう答えた。

「ああー、私、まだね、あの、ちょっと、あの、知ってたんですけどもー」

 この間、OはTに対して「読んだ」などとはいったが、記事が「山川が詐欺事件に関与した」というものだと特定できる文言は一言も発していない。しかしTは、「まだ(読んでいない)」「知ってたんですけど」などと答えている。Oから「東村山市民新聞」の件で電話がかかったというだけで、Oが何の記事のことをいっているのかをTはすぐに理解したということがわかる。

 Oによれば、会話はその後も続いた。録音はTが「朝木さん……」といいかけたところで終わっているが、Tは「実はまだその新聞を読んでいないんですよ」と続けたという。Oがどの記事のことをいっているのか確認していないにもかかわらず「読んでいない」というのは、Tがそれと思う記事について、O(あるいは山川)に対してなにか負い目があったのか、詳細に聞かれては都合が悪いと自覚する何かがあったからであるように思われた。

 それ以後の会話については録音されていないため、Oが陳述書を提出して証言している。それによれば、Tはこう話したというのである(趣旨)。

「山川さんには何の恨みもないんだけど、Mが許せなくて」

 Mとは直接金を貸した相手であるSの実の姉である。TはSに対して返金訴訟を起こし、和解成立後に返済が滞ったため、今度はSを告訴しようとした。その際、TはMも告訴の対象に加えていた。つまりTは、当初からMも「詐欺グループの一員」であると認識していた。この告訴の際、山川はTを支援するために陳述書を提出したという関係にある。TがMをいまだに敵視している理由はあっても、山川を敵視する理由はないはずだった。そのとおり、Oがやんわり追及したのに対して、Tは具体的にそう聞かれる前に自ら「山川さんには何の恨みもない」と釈明したということだった。

 本件記事を「まだ読んでいない」といったにもかかわらず、ここまで釈明するとはやはりTは問題の記事を読んでいたとみるべきだろう。しかしその内容は、自分の思いとは異なり、山川を「詐欺に関与した」と断定するものだった。Tとしては、自分が記事のような情報提供をしたと思われては、あれほど支援してくれた山川やOに対してとても顔向けできないことを十分に承知していた。

 だから、当初は「読んでいない」ことでこの場をやり過ごそうとした。しかしOの追及に耐えきれず、「山川さんには何の恨みもない」と弁明するに至ったようにみえる。朝木に相談を持ち込んだTとしては、山川が「詐欺事件に関与した」かのような記事が掲載されたことで、山川に対して負い目を感じていたのだろう。だから、「山川さんには何の恨みもない」という弁明の言葉が先に出たということではないだろうか。

 いずれにしても、Tのこの弁明は、Tが「山川は詐欺事件に関与した」とはまったく認識していないことを示すものにほかならないと思われた。

(つづく)
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