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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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『聖教新聞』事件 第67回
千葉副署長の広報内容

『聖教新聞』が公表した記事について千葉の責任が問われるかどうかは、記事と千葉の広報活動との間に因果関係があるか否かが前提となる。矢野は『聖教新聞』を提訴するに際して千葉も提訴した理由について、記事は千葉の発言に基づいていると主張している。記事との間に因果関係がないということになれば、当然、千葉に対する請求は却下されることになろう。

 東京地裁は千葉の広報内容について、次のように認定している(趣旨)。

(万引き事件)

 千葉は東京地検に送致した段階で署長の許可を得た上で、広報案文に基づき「書類送致月日、被疑者の住所、職業、氏名、年齢、被害者の住所、職業、氏名、事案の概要」を口頭で広報した。また千葉は、新聞記者や週刊誌の記者らが「朝木市議側は別の場所にいたとしてアリバイを主張しているが、どうか」、「政治的な陰謀という見方もあるが、どうか」などと質問したのに対して、上記案文に基づきこう答えた。

「朝木被疑者(筆者注=朝木明代。現東村山市議の朝木直子はその長女で、いまだ明代の万引きを認めようとしない)は『アリバイがあり、政治的陰謀による冤罪である』と主張して、犯行を否認している。捜査の結果、アリバイは信用できないことや目撃者が多数いることなどから、警察は朝木市議による犯行と認め、被疑者を窃盗罪で地検に書類送検した」

(転落死)

 千葉副署長は朝木明代の転落死について、初期捜査を終了した平成7年9月2日午前7時ころの時点で、検察官、検死に立ち会った医師、東村山署本部及び刑事課長らを交えて討議し、「現場の状況、亡明代の死亡直前の言動、死体の状況、関係者の供述」()などを総合して検討した結果、明代は現場ビルから転落したものであり、事件性は薄いという判断を下した。(①ビルの裏側に倒れている明代を発見したモスバーガー店長が何度か「大丈夫ですか」と聞くと明代はそのつど「大丈夫です」と答え、被害を訴えなかったこと、②同店長が「落ちたのですか」と聞くと、「違う」と答えたこと、③同店の店員が「救急車を呼びましょうか」と聞くと、「いいです」と拒否したこと――など)

 その上で千葉副署長は、署長の許可を得て広報案文を作成し、同日午前7時ころ、東村山署を訪れた新聞記者や週刊誌の記者らに対し、「本部鑑識課員等の応援を得て、事件、事故の両面から捜査中である。今後は、不明の靴やカギの発見、目撃者の発見等事実解明のため所要の捜査を行う」と広報した。また記者らがさらに詳細な説明を求めたため、千葉副署長は続けて「発覚日時、発生場所、発覚端緒、死亡者、事案経過、発見者からの聴取事項」のほか、「現場の状況、関係者からの聴取及び検死の結果等から事件性は薄いと認められる」と広報した。

継続捜査で判明した事実

 さらに、その後、東村山署が引き続き捜査を遂げた結果、以下のような事実が判明した(東京地裁の認定)。

事件発生前後に現場付近で争うような声や物音等を聞いた者がいないこと

倒れている明代が発見された場所の真上に当たるマンションの5階から6階に至る階段の手すりには外側からつかまった形の指の跡が3カ所ついているのが発見されているが、同所付近には争ったような特異な痕跡がなかったこと(筆者注=直後に現場マンションを見たある市民によれば、その手すりの外側にも線状の指の跡のようなものが下に向かってついていたという)

明代が発見されたマンション裏側の通路には隣地との境界に鉄製のフェンスが設置されているが、手指跡の真下の位置、明代が倒れていた付近のフェンスが上部から押しつぶされた形で折れ曲がっているが、仮に(矢野や朝木直子が主張するように)亡明代が何者かによって突き落とされたとすると、その場合には弧を描いて落下するから、明代のように真下に落ちることは考えられない

第一発見者が転落した明代に「大丈夫ですか」と聞くと「大丈夫です」と答えるなど、被害を訴える言葉がなかったこと、「救急車を呼びましょうか」と聞いたのに対して「いいです」と救急車を断ったこと

検視の結果、明代の遺体には他人と争った際にできる防御創傷がなかった
筆者注=矢野と朝木直子は本件裁判で、明代の上腕内側部には掴まれたような痕があると主張し、明代の司法解剖鑑定書に添付された遺体の写真を提出した。矢野らは上腕内側部の皮下出血の痕こそ明代の転落死に第三者が関与した証拠であると主張したのである。

 しかし矢野らが提出したその写真は、鑑定書の写真としてはあり得ないほど不鮮明なもので、内出血の状態を客観的に物語るようなものではなかった。言い換えれば、矢野らが「他人から掴まれた痕だ」と主張すれば、そうではないと断定もできないというような代物だった。

 のちに本物の鑑定書の写真を確認すると、その写真は鮮明なもので(考えてみれば当然である)、明代の左右の上腕内側部には上腕後方部から続く1本の輪状の内出血の痕がくっきりと残っていた。転落の際、フェンスの上部に激突してできたものと思われた。「明代はマンションの手すりに残された手指の痕の真下に、フェンス側を背にして転落し、フェンスに激突した」という東村山署の推測を裏付けるものといえた。

 ところがその一方、矢野らが主張する「他人から掴まれた痕」と思われるような内出血の痕を発見することはできなかった。その証拠に、司法解剖鑑定書には「第三者の介在が疑われる」などとする所見は存在しない。

 すると、矢野らが提出した鑑定書の写真がきわめて不鮮明だった事実は何を意味するのか。写真が鮮明なら、矢野らは「上腕内側部に内出血の痕」があるとも、それが「他人から掴まれた痕」であるとも主張できなかった。矢野らは意図的に鑑定書の写真を不鮮明に加工して提出した可能性が高かった。事実と異なる結論を導くためにあえて不鮮明に加工したとすれば、これはむしろ証拠の偽造といわれても仕方があるまい。

 そうでなければ、鮮明だった写真をわざわざコピーを繰り返し、不鮮明な状態にして提出する必要は考えられなかった。改竄の可能性もないとはいえない。矢野と朝木直子はそれほど手段を尽くし、自殺を他殺と主張しようとしていたのである。恐るべき執念というべきだろうか。)

明代が着用していた衣服の見分(筆者注=転落状況の裏付け、および第三者の介在を疑わせる状況があったかどうか。)

解剖結果(筆者注=明代の遺体に他殺を疑わせる状況があったかどうか。司法解剖鑑定書には、第三者の介在が疑われるとする所見は存在しない)

関係者の供述及び亡明代が転落現場付近を歩いているところを目撃した者の供述等(筆者注=転落1時間前には現場付近を1人で歩いているのが目撃されている)

 これらの捜査結果から総合的に判断し、東村山署は平成7年12月22日、記者会見を開き、明代の転落死事件について「他人が介在した状況はなく、犯罪性はない」と認定したことを発表した。

(つづく)
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