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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第1回
裁判所での暴言

 元東村山市議の山川昌子が現職東村山市議の矢野穂積と朝木直子(いずれも「草の根市民クラブ」)を提訴していた裁判の控訴審で、朝木らの控訴理由に対して山川が証拠を示して反論、朝木らは法廷でたいした再反論もできず、平成28年10月17日午前11時ごろ、東京高裁は結審を言い渡した。

 入口に近い被控訴人席に座っていた山川が先に退廷し、そのあと矢野と朝木、それに彼らの代理人弁護士が続いて出てきた。朝木らは足早にエレベーターの方へ向かい、山川を追い越して行ったが、そのとき朝木は山川に対しておかしなことをいったのである。朝木は嘲うようにこういった。

「山川さん、文化協会を辞めたんでしょう」

 山川がムッとした様子で「辞めてませんよ」と答えると、朝木は今度は周囲に聞こえるほどの声でこういったのである。

「福祉の金を奪って、大泥棒だな、大泥棒」

 そばにいた矢野も、「大泥棒」といいながら朝木の後をついていった。朝木の声は静かな裁判所の中で、思いのほか周囲に響いていたらしい。閉廷したばかりの法廷から女性書記官が何かあったのかと出てきて、左右を確認したほどだった。私も千葉も、朝木らが何のことをいっているのかさっぱりわからかった。そばにいた私たち以外の傍聴人も驚いたのではなかろうか。

 直前に結審となった裁判の方は、確かに朝木と矢野を不機嫌にさせてもなんら不思議のないような終わり方ではあった。しかしそれにしても、「福祉の金を奪って、大泥棒だな」とはめったに聞けない悪口雑言である。しかし、なにやら具体的な裏付けがあるような響きも感じさせた。「福祉の金を奪って、大泥棒だな」とは何のことなのだろうか。

 私と千葉は山川を誘ってそのまま地下の喫茶店に入り、山川から事情を聞くことにした。山川の説明によると、山川は平成28年5月まで老人クラブ、多摩湖寿会の会計を担当していた。まず、「福祉の金」とは何なのか。

「朝木は控訴審の陳述書に『山川は老人クラブ多摩湖寿会が集めた福祉募金を盗んだ』と書いていたので、『福祉の金』とは福祉募金のことだと思います」

「福祉募金」とは、東村山市老人クラブ連合会が市内の各老人クラブの会員を対象として毎年行う募金で、集計は各クラブ単位で行い、それを市老人クラブ連合会が取りまとめて福祉活動に役立てるという趣旨のものだという。朝木と矢野は、その募金を山川が「盗んだ」といっているのだろうか。山川は即座に次のように述べてその事実を否定した。

「福祉募金は多摩湖寿会の会長、副会長と、それから会計の私の3人で扱っているので、盗むことなど不可能ですし、そんなことあり得ませんよ」

 どんな根拠があってかはわからないものの、その「あり得ない」話を、朝木は「あった」といっているのだろうか。

裁判とは無関係の事実

 実はその2カ月ほど前から、朝木は市議会の一般質問等で上記の老人クラブ多摩湖寿会の会計に関して「山川が会の金を横領した」とする主張を繰り返しており、朝木の議会での追及に対し、東村山市は平成28年9月の時点で「再調査を行う」と答弁していた。その「再調査」の結果は市からはまだ報告されていない。

 ところが朝木は、「山川は詐欺事件に関与した」とする記事を提訴された裁判に、このまったく無関係の話を持ち出したのだった。朝木は平成28年9月25日に提出した陳述書の前半(全体の3分の1程度)で裁判に関係する言い訳を並べたあと、〈また、追記ですが〉と不自然な前置きをした上で次のように述べていた。

〈被控訴人山川はご自分の肩書を羅列しておりますが、そのうちの一つである「多摩湖寿会」……において……被控訴人山川が一人で務めていた「会計」業務において、経費の二重計上や会費等の未納入などにより、42万4500円の不正処理による不足金が現役員の調査により本年6月に発覚しました。現役員から指摘され、被控訴人山川は発覚した不足金42万4500円を返金し、訴状に記載されているNPO法人東村山市文化協会会長、東村山市日中友好協会会長……は辞任する旨の誓約書を、8月17日に多摩湖寿会現役員に対して書き、署名捺印しております。……〉

〈また、その後の調査で、……二重会計の経費や、実際には支出されていない出金伝票があり、さらに会員から集めた福祉募金が行方不明になっているなど、他にもかなりの不足金が発覚しています。〉

〈……被控訴人山川の行動は、元市議会議員という社会的信用を背負っている人物の行動とは程遠いと指摘させていただきます。〉

 ここに書かれているのは、「多摩湖寿会の会計を務めていた山川が不正な会計処理をしたこと」、「東村山市文化協会会長などの役職を辞任することになったこと」、「福祉募金が行方不明になっていること」、「山川はとうてい信用できるような人物ではないこと」などである。このうち多摩湖寿会関係の情報は現役員からのものであることがうかがえた。

 いずれも裁判とは無関係の事実である。つまり朝木は、山川の心証を悪化させる目的で多摩湖寿会の話を持ち出したものとみえた。しかも議会で市に再調査を要求し、まだその結果が出ていないにもかかわらず、一方的に山川が会計を務める老人クラブで不正を働いていたと決めつけ、それを法廷で公表するとは、やはり節度をわきまえた主張とはいえないのではあるまいか。

 朝木はそれだけでは飽き足らず、山川に対して「泥棒」などという暴言を直接浴びせたのだった。陳述書に書いただけでは飽き足りないらしかった。「山川は詐欺事件に関与した」とする誹謗中傷の代わりのように突然始めた多摩湖寿会にまつわる追及を朝木がいつまで、またどこまで続ける気なのか、注視する必要があるようだった。

 ところで、朝木のいった「泥棒」という言葉で思い出したのだが、朝木は自分が泥棒(万引きで書類送検された朝木明代)の娘であることを、そのときだけは忘れていたのかもしれない。あるいは、朝木は母親に対しても「泥棒」呼ばわりしたのだろうか。

朝木はかつて千葉に対して「万引きした人間の娘といわれて私は人生を狂わされた。(朝木明代を書類送検した)あんたのせいだ」と大声で責めたことがあった。東村山市議だった母親の万引きが露顕し、書類送検されたことは娘の朝木直子にとっても大きな痛手だったのである。その気持ちは理解できないではない。

しかし、だからといって事実に基づいて捜査した千葉をなじるのは筋違いである。そうではなく、母親の責任を他人に転嫁し、自らをまったく省みないところに、朝木の人生を狂わせた本当の原因があるのではあるまいか。

(つづく)
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