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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第3回
「横領」、「着服」と記載

 1面トップで〈元公明市議が横領〉とする見出しの記事を掲載した「草の根市民クラブ」の政治広報紙、『東村山市民新聞』第188号の本文をみていこう。

 ビラは冒頭で「横領」の内容について総括的に次のように記載している。

〈……山川昌子・元公明市議が……「多摩湖寿会」の会計を担当した2012年度から2016年度の四年間に、一度支出した経費を再び帳簿に二重計上したり、一度の買い物で領収書とレシート両方をもらい、別々の経費に計上したり、また受け取るはずのない「廻田小PTA総会への祝い金」など実際には支出のないお金を支出したことにして着服するなど会予算の2割以上を横領していた。〉

 念のために確認しておくと、「横領」とは「他人または公共の物を不法に自分の物とすること」である。資料によれば、多摩湖寿会の年間予算は60万円前後だから、朝木は「山川は会計を努めていた4年間に約50万円を横領していた」と主張していることになる。

 続けて記事は次のように記載している。

〈さる8月17日(筆者注=平成28年)、事件発覚後事態を重くみた「多摩湖寿会」側が、横領金の一部約42万円を返還すること、および市内の団体の代表などは全て辞任するよう求めたところ、団体の一部の代表は辞任、横領金の一部約42万円を「多摩湖寿会」側に山川昌子元市議は返還したという。〉

 それが「横領金」かどうかは別にして、山川が「約42万円を返還した」ことは山川本人も認めている(ただその理由について、山川は「横領したからではない」と説明している)。しかし記事は、それでも多摩湖寿会側はまだ納得していないとして次のように記載している。

〈被害を受けた「多摩湖寿会」側は「許せない、横領金はあらゆる方法を使って全部返してもらう」と怒りを露にしている。〉

 その上で、多摩湖寿会は山川が謝罪し、すべての「横領金」を返さない場合には、告訴・提訴を検討するとしているということである。現在のところ、多摩湖寿会が山川を告訴したり、返金訴訟を起こしたという事実はまだない。しかし記事によれば、矢野と朝木は平成28年10月初め、〈山川昌子元市議が横領した金員のうち公金に当たる部分の返還を求めるよう〉東村山市長に対して監査請求を行ったという。

市が「再調査」に追い込まれたと主張

 2面では〈パワハラ横行の渡部市政〉〈創価学会信者が多すぎる市役所・社会福祉協議会事務局〉と題する矢野の署名記事で、彼らのいう「横領」事件に触れて次のように記載している。

〈また、山川・元公明市議による横領事件について、行政は、朝木議員による9月7日の市議会一般質問では「(横領されたのは)補助金の部分ではないので、任意団体内部の問題にはお答えできない」などと逃げ回ったが、同21日の市議会決算特別委員会では、不正が公金に及ぶ証拠を突きつけられ、観念したのか「再度、調査する」と答弁した。〉

 上記の矢野が記載した市側の答弁のうち、市側が「(横領されたのは)」などと答弁した事実はない。また、決算特別委員会で市側が「再度、調査する」とする趣旨の答弁をしたのは事実だが、その理由について市側は「ご指摘をいただいた細かな項目につきましては、市の方でも確認ができていない部分がありますので、再度調査させていただきます」と答弁したにすぎず、〈不正が公金に及ぶ証拠を突きつけられ〉たためではない。

上記の市側の答弁の背景に関する矢野の記載は、政治広報紙らしい恣意的解釈というべきだろう。矢野はなぜ、決算特別委員会で市側も「山川・元公明市議による横領事件」の存在を認めたかのように、また朝木から「不正が公金に及ぶ証拠を突きつけられた」かのように記載するのだろうか。

社会福祉協議会にも疑惑の矛先

さらに矢野は、上記のような「前代未聞の不祥事が放置されていた」として、その責任追及の矛先を、老人クラブの会計監査を担当している社会福祉協議会に向け、次のように主張している。

〈社会福祉協議会事務局の中には、山川・元公明市議の横領に見て見ぬふりをした職員がいるのではないかとの疑惑が出ている。横領事件を引き起こした山川・元公明市議は、当時社会福祉協議会の評議員。(本事件により辞任)〉

 どこからそんな「疑惑」が出ているのかは明らかではないが、矢野は多摩湖寿会の会計監査を行った社会福祉協議会が、社会福祉協議会の評議員を務めている山川の「横領」に目をつぶり、隠蔽したといっているのだろうか。いずれもしても、この記事も「山川が多摩湖寿会の金を横領した」との事実を前提としたものであることに違いはなかった。

 よく似た趣旨の記載は3面にもあった。3面では〈公明を擁護〉〈土方桂市議ら横領事件を擁護!〉と題する記事で、「老人クラブ(「多摩湖寿会」)を舞台に山川昌子・公明党元市議が前代未聞の横領事件を惹き起した」と前置きした上で、次のように記載している。

〈この老人クラブ「多摩湖寿会」の会計監査を担当しているのが、同じく公明党の大橋朝男元市議である。山川元市議が横領した四年間のうち、三年間はこの老人クラブの「会計監査」を担当し、不正でデタラメな決算報告書に認印を押し、適正だとしていた。責任を問われても仕方のない態度だ。〉

 どんな裏付けがあるのかわからないが、多摩湖寿会の監査を担当していた元公明党市議もまた「山川の横領」を隠蔽したという趣旨であると理解していいだろう。記事が事実とすれば、社会福祉協議会もこの元市議も「横領」の共犯ということになる。すると、矢野らが行ったという監査請求の対象は山川以外にも広げた方がいいということになるのではあるまいか。

(つづく)
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