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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第4回
「研修の入浴料を着服」と断定

「山川は多摩湖寿会の金を横領した」と主張する『東村山市民新聞』188号の4面は、〈横領をした元公明党議員は元市議会副議長だけでなく〉〈こんな人物が市監査委員を!〉と題する「編集長朝木直子」の署名記事である。1面の記事が「横領」の内容を総括的に主張していたのに対して、この記事では〈経費の二重計上にとどまらず〉ほかにも「横領」の手口があるとして、具体的な「不正」に言及している。その中でとりわけ注目されるのは次の2つの事例である。1点目は「研修の際の入浴料」で、朝木は次のように記載している。



(「入浴料」に関する記載)

 研修旅行先で会員20人が入浴したとして入浴料1万円が研修費(公費)として計上されていることにも驚きますが、調査の結果、入浴したとされている日はその入浴施設は改修工事中で、「入浴の事実自体があり得ない」ことも明らかとなっています。



 つまり朝木は、「山川は入浴できなかったにもかかわらず、入浴したものとして1万円を経費として計上し、それに対する補助金1万を着服した」と主張しているものと理解できよう。その根拠は「入浴施設は改修工事中」だったというもので、だから入浴するのは不可能だったというのである。「入浴できなかった」というのは事実なのだろうか。

 仮に「改修工事中」だったとしても、入浴できるか否かは、その工事の内容や規模と、工事がいつまでかかったかによるのではあるまいか。したがって、「改修工事中」だったからといって、入浴が不可能だったとまではいいきれない。朝木の主張にはどこまで裏付けがあるのだろうか。

 2点目は、朝木が裁判所で山川を「泥棒」呼ばわりした際に出てきたものである。朝木は次のように記載している。



(福祉募金に関する記載)

 会員から集めた「福祉募金」も行方不明になっているなど、山川昌子元市議が返金した42万4500円の他にもかなりの不正会計があることは明らかです。



 ここでは「福祉募金も行方不明」と記載している。通常は募金が「行方不明」になることは考えにくく、「他にもかなりの不正会計があることは明らか」と記載していることからすれば、この福祉募金に関する記載もまた「山川が不正会計によって着服した」とする主張であると理解できよう。具体的に山川がいかなる方法で「福祉募金」を着服したというのだろうか。また、朝木はどんな調査を行った結果として「行方不明」と断定しているのか、その根拠はどこにあるのだろうか。

 さらに朝木は、〈会計帳簿に添付された領収書には、市内の寿司店での飲食費や中華定食屋の「ギョーザライス」や「チャーシューメン」などまで含まれ、山川元市議の私的な飲食費と思われる経費が多くみられます〉と記載している。山川が多摩湖寿会の経費で私的な食事をしていたというのだが、朝木はどんな根拠によって、その領収書が山川が私的な飲食をしたものだと「思われた」というのだろうか。

市長に対しても牽制

 なお、記事の最後で朝木は〈この人物は、渡部市長とも懇意にしています。〉と記載している。どういう狙いなのか定かではないが、朝木が平成28年9月21日に行った決算委員会での質問の最後で、所管に対し、

「これは横領の可能性が非常に高いですから、横領であった場合には、きちっと告発していただきたい」

 と主張したことと関係しているのではないかと私は考えている。つまりこれは12月議会に向けて、「市が告発しなければ『懇意』ではすまなくなる」という市長に対する牽制なのではあるまいか。

寄せられた「市民の声」

 4面には朝木の署名記事だけでなく、「納得いかないコーナー」という「読者の声」欄に、朝木らの主張する「横領」事件に関して一般市民から寄せられた(という)次のような2件の「声」が掲載されている。



(『東村山市民新聞』に寄せられた「市民の声」①)

 多摩湖老人クラブでの横領の件で、元会計本人は「私はハメられた!」とか多摩湖寿会の現役員の悪口を言ったりして、まったく反省していません。お金を返したからいいと思っているのでしょうか? だとしたら警察はいりませんよね。悪質なので徹底的に調査して、なぜ4年間も発覚しなかったのか解明してください。(多摩湖町ほか多数)



 山川によれば、この件で「私はハメられた」などという発言をしたことはいっさいないという。するとこの「現役員の悪口」なるものはいったいどこから出てきたものなのか。本人が否定している発言を、この「多摩湖町の市民」が聞くはずはない。この重大な齟齬をどう理解すべきだろうか。



(『東村山市民新聞』に寄せられた「市民の声」②)

 老人クラブの会計をやっています。会計は社協(筆者注=社会福祉協議会)から厳しく年度ごとに帳簿や領収書を監視されます。それなのに、なぜ元市議が担当した会計が社協の監査を通ったのか納得がいきません。元市議だと、特別扱いなのでしょうか?(市内高齢者)



 上記の投稿は、「山川が多摩湖寿会の金を横領した」との事実を前提とするものであり、また2面の〈社会福祉協議会事務局の中には、山川・元公明市議の横領に見て見ぬふりをした職員がいるのではないかとの疑惑が出ている。〉とする矢野の主張に重なるものである。市の組織である社協が、元市議だからといって特別扱いするとはにわかには考えられないが、この投稿者はなにか社協をやり玉に上げたい理由でもあったのだろうか。

 実は平成28年9月7日に朝木直子がこの問題をめぐって行った一般質問の中で、「寿会会長が今回の件について社協に相談した際、社協から『過年度の会計について、市老人クラブ連合会の監査及び寿会総会においてすでに承認されているので、元会計(山川)についてもお咎めなし』との認識であることを告げられた」とする経過説明を行っている。現実にその後も、寿会会長に対して社協が直接、同様の回答を行ったという経緯があった。

〈社会福祉協議会事務局の中には、山川・元公明市議の横領に見て見ぬふりをした職員がいるのではないかという疑惑が出ている。〉とする矢野の記載に加え、同じ趣旨の上記②の投稿をあえて掲載するとはよほどのことである。寿会会長の意に沿わない判断を示した社協に対する理屈を超えたこだわりのようなものでもあったのだろうか。あるいは、これもまた市長に対してと同様に、社協に対する牽制、脅しと受け止めることができるのではあるまいか。

 こうみてくると、矢野らの政治広報紙『東村山市民新聞』第188号の記載は、「山川は多摩湖寿会の金を横領した」と大々的に宣伝するだけでなく、市や市長に対するアピール、牽制という狙いがあったのかもしれない。朝木が求めた「再調査」に対する答弁が行われる12月議会は、平成28年11月末に迫っていた。

(つづく)
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