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多摩湖寿会事件 第10回
締め切り期日に回答

 9月議会での朝木の質問をきっかけに東村山市健康福祉部が再調査を行い、その結果として「寿会会長に対して再度補助金実績報告等を提出していただき、返還額の確定作業をするつもりだった」とする趣旨の答弁を健康福祉部長が行ったのに対し、朝木はさらに次のように反論した。

朝木  今の話、違うんですよね。多摩湖寿会からは全部の資料が行ってるんじゃないですか? それは形式的には収支報告の形ではないけれども、不正金の一覧も行ってるはずですよ。どうしてそれなのに処理ができないんですか。

 この質問はどうも、寿会会長はすでに「不正金の一覧」を提出しているから、それは「補助金実績報告等の再提出」と同じだから、市はそれに基づき処理すべきで、そもそも市が寿会会長に「補助金実績報告等の再提出」を指示する方がおかしいと主張しているようにも聞こえる。寿会会長が任意で提出した「不正金の一覧」と「補助金実績報告等の再提出」を同列に論じられても、行政としては困惑するのではあるまいか。そもそも、健康福祉部が寿会会長に対して「補助金実績報告等の再提出」を求めたことを、朝木がわざわざ本会議の一般質問で取り上げて批判すること自体、意味のあることとも思えなかった。

 補助金実績報告書等の再提出を求められた寿会会長は、朝木が主張した理由で提出を拒んだのだろうか。仮にそうだとすれば、寿会会長は自分たちの判断には間違いがなく、市に確認をしてもらう必要はないと主張しているに等しかろう。この寿会会長の姿勢をどう理解すればいいのだろうか。

 市が寿会会長に対して「補助金実績報告等の再提出」を指示したのは平成28年10月31日で、その提出締め切りが同年11月7日だった。朝木が主張するように、すでに「不正金の一覧を提出している」というのが提出をしない理由だとすれば、再提出を指示された時点でそのように回答できたはずである。しかし寿会会長は、その際には回答をせず、提出の締め切り当日になってやっと「再提出しない」と回答した。締め切り当日に「提出しない」と回答したのはやはり不自然な対応のようにみえる。

 そう考えると、上記の朝木の質問は、寿会会長が「補助金実績報告等の再提出」をしないと回答したのには、「不正金の一覧」を提出したこととは別の理由があったという推測が成り立つのではあるまいか。現会長が寿会会長として補助金実績報告の再提出をすれば、市はそれに基づいて返還額を確定するといっているわけだから、その返還額の請求は補助金実績報告の再提出を行った主体に対してなされることが想定される。

 寿会会長から補助金実績報告が再提出されなかったからといって、市が返還を求める相手が、補助金を交付した相手すなわち多摩湖寿会であることに変わりはない。しかし、寿会現会長側とすれば、自分の名前で補助金実績報告を再提出すれば、自ら寿会会長に返還請求する正当理由を行政側に与えてしまう――そんなことでも考えたのではあるまいか。寿会会長が補助金実績報告書の再提出をここまで頑なに拒んだ理由は、それぐらいしか思い当たらなかった。まさか寿会会長が、どこをどう修正すればいいのかわからないということではあるまい。

再調査をふまえた市の結論

 さて、朝木は「(寿会会長から)不正金の一覧も行ってるはずですよ。どうしてそれなのに処理ができないんですか」と聞いたきり、この件についてはそれ以上の追及をせず、10月に多摩湖寿会から会計帳簿類(のコピー)が送付されて以降、所管はどんな調査を行ったのか、またその結果がどうだったのかについて聞いた。まさに12月議会における一般質問の最大のテーマだろう。

 この質問に対して健康福祉部長は、「今回の補助金執行に関わる再調査はまず、二重に計上されている経費の有無の確認、次に補助対象外経費の混在の有無の確認といった手順で進めたこと」、「二重に計上されている経費を推定し、額を特定したこと」、「補助対象外経費については、領収書の内容や金閣を精査し、対象外とすべき経費を算出したこと」などを説明した上で、山川に対するヒアリングの状況について次のように説明した。

健康福祉部長  ……第2回目(筆者注=のヒアリング)には二重に計上されている項目の額を中心に聴取をいたしました。ヒアリングの過程で、旧会計担当者(筆者注=山川)は、……補助対象経費に二重に計上されている項目があることを認めております。また、経費については私的に用いたことはなく、会の活動において必要な経費であったとも述べております。

 朝木はすかさず「それで市の見解はどうなんですか」と質した。これに対して健康福祉部長は、「寿会の会計全体の部分については特に指摘せず、補助金の執行に関して不適切(本来の補助対象項目でないもの)、上回って補助を受けているものについて返還を求める方針」であると述べた。多摩湖寿会は市からの補助金と会員の会費で運営されているので、市はあくまで補助金の部分について不適切と判断できる部分について返還を求めるということだった。これが再調査の結果をふまえた市の結論ということと理解できた。

 するとこれに対して朝木はさらに、険しい口調で次のように追及した。

朝木  私が聞いているのは、……架空の、実際には支出されてない領収書がいっぱい貼ってあるでしょ。それから領収書とレシートを両方もらって、あたかも別の経費みたいにして計上してるでしょ。それから領収書じゃなくてメモだけ、会長にいくらいくら渡しましたっていう、会長が受け取ってないものも入っている、そういう実際には支出していない領収書を貼って会計帳簿を作れば、当然、お金が浮くじゃないですか。そのお金はどうしたというふうに聞いてるんですか。当たり前の話でしょ、聞かなかったんですか。

 朝木は山川が二重計上や補助対象外経費を補助対象経費として計上していたこと以外に、「実際には支出もされていない架空の経費を計上していた」と主張しているのだった。健康福祉部長は次のように答弁した。

健康福祉部長  ……私的流用はなかったというふうに……ヒアリングをしております。で、実際に年度末に領収書の提出がないサークルがあり、他のサークルの領収書を添付したり、実績報告書の提出期限に間に合わせようとしたと、その後適切な領収書への差し替えや実績報告書の訂正などの対応ができなかったために、結果として二重に計上された経費として残ってしまったというようなことを、ヒアリングの中で経過説明を受けております。実績報告で虚偽の申告をしようとしたといった意思はその際に確認はできていないということです。

 所管としては、朝木が主張しているような、「山川が多摩湖寿会の金を横領した」とは認定していないということと理解できた。しかし朝木はさらにボルテージを高めながら、具体例を挙げて追及を続けた。

(つづく)
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