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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第15回
「みんなで隠蔽」と妄言

朝木は所管の「答弁を控える」という答弁を「答弁として認めない」として譲らず、「質問するように」と諭す議長に対して、今度はそれが嫌がらせだと主張した。ルールに沿った議事運営をしようとする議長の発言を「嫌がらせ」とはとんだいいがかりというべきではなかっただろうか。

それでもなお議長は辛抱強く「もう1度いっていただくしかないの。今の答弁に対して再質問するんですか」と聞いた。すると朝木は「みんなで隠蔽しようとして、すごいね」とまで主張したものだった。議会と市幹部が結託して「山川の横領」を握りつぶそうとしているという趣旨であると理解できた。

これはいったいどういう根拠による発言なのか。この発言に対してはすぐに議場内がざわつき、議員の間から「(議長は)そんなこといっていないよ」と朝木に対して批判の声が上がった。「みんなで隠蔽しようとして」とは、どう考えても稚拙かつ悪質な暴言というほかない。議会と市幹部が何を、どう隠蔽しようとしたというのか、朝木に質す必要があろう。

朝木がここまで暴走するに至ったのはなぜなのか。朝木にとって、所管が刑事訴訟法239条第2項について「答弁を控える」と答弁したこと、さらにそれを議長が答弁として認めたことがよほど気に入らなかったのだろうと推測するほかない。少なくとも所管の答弁は、朝木の思惑とは異なるものだったということではあるまいか。

それでも朝木の不規則発言は終わらず、「どういうふうに解釈が分かれているのか具体的に示してください」と、所管に対して重ねて答弁を求めた。このため議長が所管に「そういうのわかんないですよね」と対応を探ったが、これがまた朝木の苛立ちを逆撫でしたようだった。朝木は着席のままさらに険しい口調で次のように発言し、矢野穂積が議員席から朝木を支援した。

朝木 「法律はわからない」ですまないでしょ、公務員なんだから。肥沼さん、239条知ってていってるんですか?

矢野  知らなきゃダメなんだよ。

朝木  公務員の法律ですよ、これ。寝言いわないでよ。公務員の法律なんです。知らないで公務員やってるわけがないでしょ。冗談じゃないですよ。

 長い沈黙のあと、健康福祉部長が再び答弁に立ったが、「義務規定」か「訓示規定」か見解が分かれているということで、「この場では答弁を差し控えさせていただきます」と、同じ答弁を繰り返した。これに対して朝木は、他の自治体では答弁しているなどと述べたあとで、吐き捨てるようにこういった。

朝木  じゃあ次いきます、もう。ほんとにレベルが低い。

 市議会議員と市の幹部が顔を揃えた中で、健康福祉部長に対して「レベルが低い」とは言い過ぎなのではなかろうか。答弁のレベルを求めるなら、質問のレベルも求められる。必要性の明確でない質問を繰り返してもまともな答弁が得られないのはむしろ当然ではあるまいか。

ハイテンションな質問

 所管の答弁を批判する前に、朝木の質問のレベルがどんなものだったのか。それを自ら明らかにしたのが「じゃあ次いきます」といって始めた質問だった。朝木はさらにハイテンションで、次のように聞いた。

朝木  ……4年間にわたって、実際、今、犯罪ではないとおっしゃったけれども、じゃあ4年間にわたって実際には支出のない架空の経費を計上して会計個人が簿外のお金を4年にわたり所持している、いまだに持っている。こういう状態であることが、法的に横領にも詐欺にも当たらないというふうな当市の見解は、どのような法的根拠によるものか伺います。

 実は、朝木の一般質問通告書には、朝木自身が「山川は多摩湖寿会の金を横領した」と断定した上で、それを前提として市の対応、とりわけ刑事訴訟法第239条第2項をふまえ、どんな措置を考えているか――などの質問が記載されているが、上記のような質問の内容は通告されていない。それ以前に、朝木が市に聞こうとした「措置」の前提として、東村山市は「横領」の事実を認定するかどうかの質問さえ通告していない。

 所管は朝木から前提を抜きに「どんな措置を考えているか」と聞かれたので、前提として「犯罪とは認定していない」と答弁した。しかし、朝木の質問通告書には、「今回の不適切な会計処理が犯罪に当たると考えているかどうか、またその法的根拠」を質すような内容は記載されていない。

 議会での質問は事前に提出した通告の内容に従って行うのがルールである。したがって、上記の朝木の質問に対して所管から「答えられない」と答弁されても仕方がない。

 通告書に基づく質問に対する答弁については再質問が許されている。では、上記の質問が再質問といえるのかどうか。その前の所管の答弁は「刑事訴訟法第239条第2項が訓示規定か義務規定かについては答弁を控えさせていただきます」というものである。すると、「(山川の会計処理が)法的に横領にも詐欺にも当たらないというふうな当市の見解は、どのような法的根拠によるものか」という質問がとうてい再質問にも当たらないのは、どうみても明らかだった。

 つまり朝木の上記の質問はルール上成立しない質問であるということになる。テンションは高いが、質問として認められないような質問がどんなレベルにあるといえばいいのだろうか。少なくとも、所管の十分にうなずける答弁をつかまえて「低レベル」などと非難できるレベルにあるといえるのかどうか、私にはかなり疑問があると思えてならない。

なお、この発言の中で、「実際には支出のない架空の経費を計上して会計個人が簿外のお金を4年にわたり所持している、いまだに持っている」という部分は、事実上、「山川はごまかした経費を着服し、今も私的に隠匿している」と主張するものであり、朝木はこの発言について責任を負わねばならないだろう。

(つづく)
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