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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第40回
裁判とは無関係の事実

 山川が主張するその他の違法行為に対する朝木らの主張をみよう。次は、『東村山市民新聞』に「山川は詐欺事件に関与した」とする記事を掲載したため、山川が朝木らを提訴していた裁判に提出した陳述書の記載についてである。朝木は上記裁判に提出した陳述書において一通り「詐欺事件」に関する供述をしたあと、「また、追記ですが」と前置きし、次のように記載した。

「この『多摩湖寿会』において平成24年度から平成27年度にわたり、被控訴人山川が一人で務めていた『会計』業務において、経費の二重計上や会費等の未納入などにより、42万4500円の不正処理による不足金が現役員の調査により本年6月に発覚しました」

「会員から集めた福祉募金が行方不明になっている」

「被控訴人山川は42万4500円を多摩湖寿会会計から抜き取ったことを認め返金した」

「多摩湖寿会現役員はすでに弁護士をつけ、詐欺あるいは横領による民事裁判および刑事告訴の準備をしている」

 ―― 「詐欺事件」の当事者は多摩湖寿会とは無関係の人物であり、当然、朝木らがそれまでの過程で「多摩湖寿会」との関連を主張した事実もない。上記の陳述書における記載が、裁判で問題となっている「詐欺事件」と無関係の事実であることは明らかだった。

 原告の主張に対して朝木らは、訴訟においては、立証活動の過程で名誉毀損的言辞があったとしても、ただちに不法行為が成立するものではないとする原則を述べた上で次のように主張している。



(朝木らの主張)

④ 陳述書における記載

(1)被告朝木の上記陳述書の該当箇所は、原告の主張の信用性が低いことを裏付ける事情の1つとして記載されたものであり、訴訟における主張と十分に関連性を有するから、立証行為として許容されるべきで、不法行為を構成するものではない。

(2)また「山川は多摩湖寿会の金を横領した」との事実については議会質問の項で主張したとおりであり、真実性・相当性がある。(趣旨)



 朝木らは、議会質問の項においては「福祉募金を盗んだ」との事実についてはなんらの主張・立証もしておらず、少なくともその部分については真実性・相当性が立証されたとはいえまい。

発言自体を否定

 では、上記の陳述書を提出した日、裁判所の廊下で朝木が山川に対して「福祉の金を奪って大泥棒だな、大泥棒、大泥棒」と発言したと山川が主張している点についてはどうだろうか。



(朝木の主張)

⑤ 裁判所での発言


(1)原告の主張は事実無根であり、上記の発言をした事実はいっさいない。また、この件について陳述書を提出した訴外千葉や訴外宇留嶋は朝木に対する訴訟や刑事告訴を繰り返してきた人物であり、両名の供述は到底信用できない。

(2)仮に原告主張の事実があったと仮定した場合においても、議会質問の項で述べたとおり、真実性・相当性があり、不法行為は成立しない。(趣旨)



 山川が主張する裁判所内での朝木の発言内容および、朝木の声を聞きつけた裁判所の書記官が廊下まで様子を見に出てきたとする説明は具体的である。はたして事実関係について裁判所はどう判断するのだろうか。仮に朝木の上記発言の事実が認定され、不法行為に当たると判断された場合、朝木は議会質問において「福祉の金を奪って大泥棒だな」とは発言しておらず、議会質問の項ではなんらの主張・立証もしていないから、真実性・相当性が認定されるとはいえないのではあるまいか。

傍聴席での会話

 朝木の最後の主張は、平成28年11月30日の一般質問終了後、休憩時間中に傍聴席で行われた朝木と多摩湖寿会会長、清水澄江との会話の内容に関してである。休憩に入り、朝木と清水は市長に「なぜ告発しないのか」と詰め寄ったあと、傍聴席で次のような会話を交わした。傍聴席にはまだ数名の市民が残っていた。

①「この中にね、鯛焼きまで補助金で。私たちの税金で鯛焼きまで」(朝木)

②「鯛焼きでしょ、チャーシューメンセットでしょ、それからバーミヤンでしょ、リンガーハットとバーミヤン。横領で、あじさい館の下見に行ったら2回も食べてるの」(清水)

③「食べてるよ、よく。痩せたでしょう、寿会の会計離れて」(清水)

 これらの発言は、山川が寿会の予算を個人的な食事に流用していたという趣旨である。上記③の清水の発言に、朝木は次のように応じた。

「ふだんの行いが悪いからね、みんな怒って、みんな協力してくれるんです」

「山川は日ごろから不実な行動をしていることをみんな知っているから、今回の件でも皆さんが証言に協力してくれている」--朝木は傍聴席に残った市民の前でそういっているのだった。これを受けて清水はさらにこう決めつけた。

「写真だって何だって会の金でやってて、飲食だって全部寿会の金で食べてたんだから、いっぱい貯まってるわよ」

 --山川は、本来は個人で支払うべきものについても寿会の会計から支出し、その分、自分の懐を肥やしている――清水はこう主張しているのだった。つまり、「山川は寿会の金を着服した」と主張しているに等しいといえるのではあるまいか。

 山川が上記の発言によって名誉を毀損されたと主張したのに対し、朝木は次のように主張している。



(朝木の主張)

⑥ 議会休憩中の会話

(1)朝木が休憩中に、この日の「山川を告発しない」との市の答弁について納得がいかない旨の私的な会話をしたことは事実であるが、このような会話は原告に対する不法行為を構成しない。

(2)上記(1)の会話は私的な会話にすぎず、大声で話したという事実もない。この点、訴外宇留嶋は誇張して主張しており、宇留嶋の供述は信用できない。

(3)仮に原告が主張するような会話がなされ、傍聴人に聞こえていたとしても、その内容には真実性・相当性があり、不法行為を構成しない。



 朝木はまず原告が主張する発言の存在そのものを否定している。しかし、山川の主張する会話の内容は具体的であり、かつ山川が主張する朝木と清水の発言内容はそれまでの主張となんら矛盾しない。会話の存在についても、裁判所がどんな認定をするのか、興味深いところである。

(つづく)
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