ブログマガジン エアフォース
ブログで興味深い記事を公開していきます。
著書紹介

民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

最近の記事

カテゴリ

プロフィール

プールマン

Author:プールマン

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

QRコード

QR

FC2カウンター

多摩湖寿会事件 第41回
「東村山を歩けないようにしてやる」

 これまで朝木の認否と主張を見てきたが、では、朝木に情報を提供した多摩湖寿会会長、清水澄江の認否と主張はどうなのだろうか。原告が主張する清水の不法行為は7件である。

 平成28年8月17日、多摩湖寿会で発生した不適切な会計処理問題について市側の見解を説明するための会合が、寿会の新役員7名、山川を含む旧役員4名、市の担当部署から4名が出席して開かれた。

 会合でまず東村山市の担当課長から、寿会会長の清水が「山川が不正な経理をして多摩湖寿会の金を懐に入れた」と主張している点について、「私的な保管金は返却されており、寿会会長が受領した時点で示談が成立しているので和解したことになる」との弁護士の見解を伝えた。さらに担当課長は、市としても「市からの補助金は正しく使われており、帳簿が整っているのでなんら問題ない」と判断していると述べた。

 これに対して清水は次のように発言した。



(原告が主張する清水澄江の不法行為①)

①「私は納得できません。悪いことをしていたのに、いけしゃあしゃあと。1円でも人の金をごまかせば不正なんだ。不正をしたと東村山中を触れ回って堂々と歩けないようにしてやる」



 市の担当者が上記の説明をしたものの、清水はこれに納得しなかった。多摩湖寿会は山川が上記の「保管金」を返却したことをもって「今後、金銭的なことは申し立てない」、つまりこの日をもって会計問題を終結させることを、清水をはじめとする新役員と山川を含む旧役員の双方が確認する書面を作成しようとしていた。

 しかし、会長である清水だけが市の説明に「納得がいかない」といって譲らなかった。そこで新役員の一人が「どうすれば納得するのか」と聞くと、清水は「山川さんが務めている社会福祉協議会や日中友好協会、東村山市文化協会の会長、多摩湖ふれあいセンターの役員を降りれば、誓約書に署名・捺印する」といい出したのである。

 今回の会計問題と、山川が東村山市で多くの組織・団体の役員を務めていることとは、どう考えても無関係である。どういう理由かはわからないが、清水には、山川にただ保管金を返還させただけでは不満だったということになろう。会計問題をきっかけに、山川の社会的立場を引きずりおろそうとしているようにもみえる。

「役職を降りろ」という清水の要求が理不尽なものであることを山川がわからなかったはずはない。そう要求する清水の心中も薄々ながら感じるところがあったという。しかし、山川が清水の要求を容れなければ、いつまでたっても収拾がつきそうになかった。いうまでもないが、その会合に集まっているのはすべて高齢者である。

 また山川には、清水の要求を容れなければ、本当に「東村山を歩けなくされるのではないか」という不安も募った。このため山川は、不本意ではあったが、最終的に清水が要求した役職を辞任することを誓約書に入れることを受け入れたのだった。

山川は訴状で次のように主張している。



(原告が主張する清水澄江の不法行為②)

②「原告を脅して誓約書を作成せざるを得ない状況に追い詰めて提出させたものであり、上記被告清水の行為は強要罪に該当する不法行為である。上記不法行為により、原告は不本意な誓約書を提出させられ、甚大な精神的苦痛を受けた。」



 誓約書の作成にあたって清水が不合理かつ不当な要求をしたことは、計算なのか冷静さを失った一時の感情にまかせたものかどうかは別にして、少なくとも清水が会計問題に乗じて山川の社会的信用を低下させようとしたようにみえる。

「誓約書」に反する申告

 ところで同日、清水澄江と寿会副会長を甲とし、前会長の加藤幸雄と山川を乙として交わされた誓約書の末尾には、「今後、金銭的な内容についてこれをもって一切申し立てをしない」との文言がある。ところがその後、朝木が再三にわたって「山川は寿会の金を横領した」とする趣旨の質問を行った。

 この質問が清水の主張と情報提供に基づくものであることは明らかだった。「横領した」とは「寿会の金を盗んだ」という意味であり、誓約書に記載する「金銭的な内容」に関する申し立てにほかならない。清水は自ら署名・捺印した誓約違反を犯していることになる。

 清水は誓約に違反したのみならず、市会議員である朝木や担当所管という公務員に対して「山川は寿会の金を横領した」と申告した行為は虚構犯罪申告に当たるとして、山川は次のように主張している。



(原告が主張する清水澄江の不法行為③)

③「被告清水は、『不正したと東村山中触れ回って堂々と歩けないようにしてやる』と予告したとおり、まず被告朝木へ上記(1)の申告(筆者注=『山川は寿会の金を横領した』とする申告)を行い、被告朝木から被告矢野及び被告天目石へと伝播し、朝木、矢野、天目石の3被告による原告に対する名誉棄損の被害が拡大された。また、被告清水から上記申告を受けた岩崎係長から原告は何度も横領の有無について恥辱的な事情聴取を受け、甚大な精神的苦痛を受けた。」



 たんに多摩湖寿会内だけではなく、少なくとも市議会議員である朝木に情報を提供し、それに基づいて朝木が議会で取り上げ、所管に「再調査」を要求した。これを受けて所管が山川らに対して事情聴取を行い、その結果について朝木が議会で質問することによって「山川は寿会の金を横領した」とする清水の主張がそれなりの影響力を持つに至ったことは明らかであるように思われる。

(つづく)
関連記事

TOP