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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第48回
「議員としての正当行為」という主張

 朝木らは議会や質問通告書などにおける「山川は多摩湖寿会の会計から横領した」との発言や記載について「原告の社会的評価を低下させるものではない」と主張する一方、「それらはいずれも市議会議員としての責務に基づいて行われたものであり、不法行為とはならない」(趣旨)と主張している。またどさくさに紛れて、朝木は矢野とともに個人的に発行している彼らの政治宣伝紙にすぎない『東村山市民新聞』までも「議員としての正当行為」と主張している。

 しかしこの『東村山市民新聞』に関する主張については、同ビラが彼らの個人的な政治宣伝媒体であることは明らかであり、そのような個人的なビラが免責の対象になることはあり得ないのではあるまいか。『東村山市民新聞』の記載をめぐり、これまでに矢野と朝木が提訴されたことは1度や2度ではない。しかし、これまで彼らがその記載について「議員としての正当行為だから免責となる」などという奇特な主張をしたためしはない。

 もちろん、「山川が詐欺事件に関与した」と記載して提訴された事件でも、矢野と朝木は「議員としての正当行為だから免責される」などという主張はしなかった。彼らの裁判の歴史の中で、『東村山市民新聞』も「議員としての正当行為だ」とするこの主張は際立って特異な主張なのだった。

 議会における発言や記載だけでなく、個人的な宣伝ビラまで「議員としての正当行為」と主張する代理人の考え方を理解するのは困難というほかない。「議員としての正当行為」という理由で逃げるのが得策と考えたのだろうか。

免責特権と地方議員

 さて、そもそも地方議員における「議員としての正当行為」とは何なのか。国会議員は憲法51条で国会での発言については免責されることが規定されている。言論の府である国会において自由な議論を保障するためである。

 その憲法の趣旨に照らして、地方議員もまた議会における発言については最大限の尊重がなされるべきだろう。朝木は「議員の正当業務行為」という言葉によって、地方議員の発言も国会議員の発言が保障されているのと同様に免責されるべきだと主張しているものと思われた。

 しかし、地方議員は国会議員のように議会での発言が憲法や地方自治法で保障されているわけではない。あくまで理念上、「地方議員も国会議員の発言同様、自由な言論が最大限に保障されるべきだ」という考え方が存在するにすぎない。

「地方議員も国会議員の発言同様、自由な言論が最大限に保障されるべきだ」という考え方自体に異論はない。しかし法律的観点に立てば、地方議員の議会における発言は国会議員とは異なり、無制限に保障されているわけではないということでもある。

 たとえば地方議会で、ある個人を名指しして殺人犯呼ばわりしても、無条件に免責されるのだろうかということである。憲法で発言が保障されている国会議員であっても、良識ある議員ならそんな発言は慎むだろう。すると、地方議会において、根拠もなく特定の個人を犯罪者呼ばわりするような行為については国会議員の免責規定とは別の判断もあり得るのではあるまいか。

「議員としての正当行為」

 では、「山川は多摩湖寿会の会計から横領した」と断定した朝木の議会質問や質問通告書の記載は「議員としての正当行為」として免責されるべきものなのか。山川は朝木のこの主張に対して次のように反論している。



(「議員としての正当行為」とする主張に対する反論)

 地方議員の議会における発言が……尊重されるべきであることは理解できる。しかし、被告朝木は当初から、『行政も社協もなんら問題なしとの認識を持っていた』こと、原告が横領の事実を否定していること、すでに寿会との間で和解が成立し、誓約書が作成されていることを認識しながら、確かな証拠もないまま、むしろそれどころか、改ざん・加工した証拠をもって原告を犯罪者呼ばわりした被告清水の申告を軽率にも信じ込み、原告に確認することなく、1度や2度ではなく5度にわたって執拗に(平成29年6月まで)議会で取り上げたことは正当業務の域を逸脱するものであり、……



 自分と行政の考え方が異なると考えた朝木が議会質問において真相を質そうとしたたけだというのなら、行政がなぜ「問題なし」と判断したのかを追及すればいいのであり、議会質問の場において、あえて「山川は寿会の会計から抜いた」などの発言をする必要はない。しかも議会質問を行うにあたり、朝木は清水から事情を聴いただけで山川にはいっさい確認していない。

 質問内容をみても、行政側の「犯罪とは断定できない」とする答弁にもかかわらず、朝木は「山川は寿会から横領した」とする主張を最後まで一歩も譲らなかった。つまり、朝木の質問はどうみても公平中立なものとはいえず、むしろ「山川は多摩湖寿会の金を横領した」という意図的な結論を清水と朝木が最初から共有しており、それを議会質問の中で市に認めさせることによって公が認める「犯罪」へと昇格させようとしていたようにもみえる。

 それが最後の「告発しないのか」とする市長に対する執拗な追及だったのではないか――。朝木の質問は、そんな疑いを持たれてもやむを得ないものだったのではあるまいか。

 市が「横領」を否定していること、朝木が山川にはいっさい確認しておらず、確かな根拠もないままに「横領した」と断定していることなどから、山川は朝木の議会における発言や記載について「市議会議員としての正当業務」を逸脱するものであり、無条件に免責されるべきではないと主張している。

(つづく)
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