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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第50回
誓約書に反する主張

 同じ被告でも、原告からみて、多摩湖寿会会長の清水澄江と、清水が提供した情報に基づいて「山川は多摩湖寿会の金を横領した」と主張した東村山市議の朝木直子と矢野穂積の立ち位置は異なる。とりわけ、平成28年8月17日、清水は山川との間で「今後、金銭的な内容についてこれをもって一切申し立てをしない」とする誓約書を交わした当事者である。したがって、山川は清水と朝木、矢野それぞれに対して内容の異なる準備書面を提出している。

 清水は「山川は寿会の金を横領した」とする主張及び、「入浴の事実がないにもかかわらずあったとして入浴料を着服した」、「福祉募金を盗んだ」、「寿会の金で個人的な飲食をしていた」などの摘示事実について、最初の準備書面でも主張を曲げなかった。この点は朝木と同様だが、山川は清水の主張に対してまず誓約書の存在に基づく反論を行っている。



(誓約書に基づく山川の反論)

(平成28年7月1日、原告が簿外で保管していた金を含めた42万4500円を返還した時点で)多摩湖寿会と原告の間で民法上の和解が成立した。原告が上記金員を返還したことを受けて、同年8月17日に、立会人を置き、「甲=清水澄江、清水昇(多摩湖寿会副会長)」、「乙=加藤幸雄(前多摩湖寿会会長)、山川昌子」との間で、「今後、金銭的な内容についてこれをもって一切申し立てをしない」との誓約書を取り交わした。よって法律上、示談が成立した平成28年7月1日以降、被告清水を含む多摩湖寿会役員一同はいずれも、原告に対して「原告は寿会の金を横領した」等との主張はすることは一切できないことになる。

 したがって、同日以降に被告清水が原告及び第三者に対して再三にわたり「原告は寿会の金を横領した」などと主張したことは和解を無視する暴挙であり、主張自体いずれも違法、不当なものである。



「42万4500円を返還した時点で民法上の和解が成立した」というのは弁護士の見解である。仮にそうでなかったとしても、平成28年8月17日には「今後、金銭的な内容についてこれをもって一切申し立てをしない」との誓約書を交わしているのだから、「原告は寿会の金を横領した」などと主張することは、誓約に違反することは明らかではあるまいか。「横領した」とする主張は、いうまでもなく誓約書でいう「金銭的な内容」にほかならない。

 ちなみに、山川が清水に返還した42万4500円は清水が山川に送付した請求書に基づくものである。時間的な経過からみても、誓約書はこの返還を前提に交わされたものだから、金の返還は受けておきながら、「今後、金銭的な内容についてこれをもって一切申し立てをしない」とする誓約は破っていいというのはあまりに身勝手というべきではないのだろうか。

誓約書の一方当事者

 読者もお気づきだと思うが、誓約書には「乙」として山川のほかに前寿会会長の加藤幸雄の名前が記されている。加藤が乙側で署名捺印しているということは、この会計問題について山川と同様の責任を負担していることを意味する。

 また清水が山川に送付した平成28年6月26日付請求書の末尾にはこんな記載があった。

「異存あれば申し立てて下さい。ご返答なき場合は前役員会に対し請求させて頂きます。」

 この文面からすると、請求書を送付した相手は山川だが、清水としては前役員全員にも責任があると認識していたことになる。前役員の中でも、最高責任者が前会長であることはいうまでもなかろう。清水も前会長もそう認識していて、だから誓約書を交わす際にも、前会長は山川側の当事者として署名捺印した――こう考えるのが常識的な見方だろう。

 誓約書には清水側である「甲」として現副会長の「清水昇」の署名があり、立会人「大野清吉」の署名捺印もある。「乙」側の当事者が山川だけでなく加藤も名前を連ねていること、すなわち加藤にも責任があることを清水以外にも2名が認識していることになる。ところが、この誓約書を交わした後、清水は山川に対して「横領した」などと主張する一方、前会長の加藤に対してはいっさい返金の要求などをしていなかった。

 これは不自然なことではあるまいか。誓約書締結後の清水の行動は、誓約書の内容に違反するだけでなく、ことさらに山川の責任を追及するものであり、「何らかの個人的な感情によるもの」であると山川は主張している。

不可解な前会長の供述

 一方、加藤前会長は、「乙」側に名を連ねているということは、誓約書の当事者であることを認識していないということはあり得ない。当然、山川と責任を連帯していることも理解していただろう。

 ところが、不可解なことに、加藤前会長はこんな陳述書を提出していた。

「(山川は)『会計は1人では会則違反である。誰もいないのであれば、自分が会計を手伝います』との申し出があったにも係らず1人で会計を続行した。」

「だから今回のような問題が起きたのであり、山川にすべての責任がある」、あるいは「山川は寿会の金を使い込むために1人で会計を担当すると主張した」とする主張のようだった。

 ただその前段で、加藤は「(会計は2名と思っていたが、山川が1人でもできると主張したのでその言葉を)信頼し本人の主張を尊重した」とも述べている。この流れからすれば、寿会の会計は本来は2人だが、今回は山川1人に任せることを会長である加藤が容認していたという客観的状況が存在することを前会長自身が説明しただけであるようにみえる。

 少なくとも前会長の加藤が、寿会の会計を山川1人に任せることを容認したことは加藤自身の陳述書から明らかである。容認したこと自体が会長の責任だということを加藤は理解していないのだろうか。自らの任命責任を棚に上げ、山川にすべての責任をなすりつけるとは、加藤前会長は無責任のそしりを免れないのではあるまいか。

 あるいは加藤には、そうでないと知りながら、山川の責任であるとする陳述書を提出しなければならない切迫した理由でもあったのだろうか。

(つづく)
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