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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第52回
通告のない質問

 朝木と清水の陳述書に対して、山川が反論するかたちの陳述書を提出した第6回口頭弁論から3日後の平成29年12月1日、朝木は東村山市議会で一般質問を行った。朝木が平成29年11月22日付で提出した一般質問通告書には、「多摩湖寿会で発生した元公明党市議による横領事件について」と題して次のような質問内容が記載されていた。



(朝木の一般質問通告書の記載)

1.多摩湖寿会と当市所管との補助金返還に関わる協議の進捗状況について、9月議会での答弁以降の経過を伺う。

(1)多摩湖寿会との具体的な協議内容、経過を伺う。
(2)不正を行った元会計との具体的な協議内容、経過を伺う。
(3)今後、補助金返還のための方策をどのように検討しているのか伺う。

2.補助金返還額について、平成24年度の返還額は16万8566円、平成25年度の返還額は4万766円、平成26年度の返還額12万1954円、平成27年度の返還額12万1643円、がそれぞれ確認されているが、以下伺う。



 上記の「2」にはさらに細目が記載され、さらに質問は「3.捜査機関への協力について」と続くが、朝木の質問は上記「1.(1)」の途中でまったく通告のない内容へと強引に方向転換する。その内容はまさに山川との裁判の重要な争点そのものに及ぶものだった。おそらく朝木にとって、その質問が最も重要だったのではないかと思えた。

 さて、朝木はざっと補助金返還をめぐる協議内容等を聞いたあと、今回の補助金の返還が発生したことについて、「監査が甘かったこと以外に市側に問題はなかったか」と問い、健康福祉部長は「特にそういったことはございません」と答えた。想定通りの答弁だった。具体的に何かといわず、漠然と「問題はなかった」と聞かれて「問題があった」などと答えるはずがない。

 あえてそう答えさせたのではないかと私には思えた。朝木は健康福祉部長の言葉尻を捉えるかたちで「それでは伺いますが」とまったく通告していない福祉募金に関する質問に強引に持ち込んだ。

 東村山市議会では、通告していない質問はできないことになっている。議員の質問に対して市側が正確な答弁をするために、十分な準備をするためである。質問のたびにいちいち事実関係等を確認していては議事に著しい遅滞をきたし、行政執行にも影響を与えることになる。市議会規則が、「質問しようとする議員は通告をしなければならない」と定めているのは、そのような事態を避けるためである。

 朝木の福祉募金に関する質問は、一見すると当初の質問に継続して行ったもののようにみえる。しかし内容的には、通告書には一言も存在しない「福祉募金」に関する質問なのだから、まったく別の事前確認を必要とする事項ではなかっただろうか。実際に健康福祉部長は何度も答弁に窮し、担当者に事実関係を確認せざるを得なかった。本来なら「答弁できない」という答弁も許される質問内容だったように思える。朝木はなぜ、通告をしないまま「福祉募金」について質問したのだろうか。

「福祉募金」の記載に固執

「福祉募金」とはいうまでもなく、朝木と清水が「山川が盗んだ」と主張しているこの裁判の重要な争点の1つである。朝木と清水は「山川は福祉募金を盗んだ」とする主張の根拠について、平成24年度の会計帳簿に「入金」を記載していないにもかかわらず「出金」だけを記載している点であると主張している。

 その「出金」額と同額が福祉募金として市労連に振り込まれていることは確認されている。したがって、帳簿上、「出金」は福祉募金とは別に出金されたことになるから、「福祉募金として出金したことにして着服したのだ」と朝木らは主張しているのである。

 これに対して山川は、平成29年7月18日に提出した準備書面で次のように主張していた。



(福祉募金に関する山川の準備書面における主張)

 原告は平成24年度の会計監査の際、社会福祉協議会の担当者から「福祉募金は収入にも支出にも該当せず、集計したものをそのまま市労連に振り込むのだから会計帳簿には記載しないように」との指導を受けたため、翌年から会計帳簿には記載しなくなった。



 ここでいう「平成24年度の会計監査の際」とは平成25年であり、「翌年」とは当然、平成26年(平成25年度の帳簿)を指しているのは明らかである。山川は平成24年度の会計帳簿に誤って福祉募金の「出金」だけを記載したが、平成25年度以降は記載していない。上記の主張について、山川が訂正を申し立てた事実はない。このことはすでに朝木も確認している事実である。

 山川は、第6回口頭弁論に先立って提出した平成29年11月22日付陳述書では、「出金」だけを記載した理由について改めて次のように説明していた。



(福祉募金に関する陳述書の記載)

「加藤さん(筆者注=前多摩湖寿会会長)は、募金の入金について『会計簿に入金の記載がないのに出金の記載があることは問題だ』と言っています。確かに入金については記載はないのですが、それは、前年に市の担当者から『募金の入金は会計簿に記載しないように』との指導を受けたので、翌年から記載しなかったものであり……」



 朝木の代理人がこの陳述書を受領したのは同年11月24日である。朝木が質問通告書を提出したのが同年11月22日だから、この陳述書の内容を質問することについては記載できなかったということだった。それでも朝木は、急遽、山川が提出した陳述書の上記記載に基づき一般質問を行ったのである。

(つづく)
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