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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第58回
「訂正の意思はない」と回答

 山川が提出した平成29年11月22日付陳述書をめぐっては、福祉募金に関する説明部分を朝木直子が記載内容を改ざんした上で東村山市議会の一般質問で取り上げるという普通では思いもつかない愚挙に出た。この質問について山川は、議会を利用して原告を陥れようとする悪質な発言であるとする趣旨の準備書面(平成28年12月7日付)を提出した。

 山川は裁判所に準備書面を提出するとともに、東村山市議会議長に対しても、朝木の発言には引用の誤りがあるなどとして訂正を求めた。これを受けて、議長は朝木に対して訂正の意思があるかどうかを確認したが、「訂正の意思はない」と回答したとのことである。

 朝木の質問とそれに対する所管の答弁によれば、そのやり取りの趣旨は、

「山川は会計帳簿に福祉募金の『出金』だけを記載していたことについて虚偽の説明をし、市の担当者に責任転嫁をしている。これは福祉募金を着服したということ」

 ということになる。朝木がこの件を一般質問で取り上げた目的が、市の担当者の指導内容に関する確認あるいは問題提起にあったというのなら、一方当事者である山川が「引用に誤りがある」などと異議を申し立てたことに対し、少なくとも山川に真意を聞くなり、自分の発言を振り返るなりの確認行為があってもおかしくないのではあるまいか。しかし、朝木は山川に真意を確認することもないまま、訂正を拒否したのだった。

 質問通告をしないまま一般質問で取り上げた朝木の意図が問題提起にあったのかどうか。議長からの訂正確認に対する対応を見るかぎり、朝木の目的はもっと別のところにあったのではないか――そう思われてならない。

会合での発言者

 山川は陳述書で清水らが主張する「横領の根拠」に関して、福祉募金以外にもおくたま路における入浴料の件などについて個別に反論している。それらについてはこれまでの主張と変わりがない。

 さて、山川は簿外で保管していた金を返還し、その後、清水らとの間で「今後は金銭的な申し立てを一切しない」とする誓約書を交わした。ところがその後、朝木が東村山市議会で「山川は多摩湖寿会の金を横領した」と主張するなど、朝木と清水は歩調を合わせて山川の責任を追及している。誓約書の記載に反するようにみえる朝木と清水の行為に合理的な理由があるのだろうか。朝木と清水は陳述書でその理由についても述べていた。

 裁判所を納得させる理由(あるいは事情)を示せなければ、清水の行為は山川との間で交わした誓約に違反するものであり、朝木の行為も、誓約書の存在を知りながら、あえて山川の過失を蒸し返し、ことさらにそれが意図的なものだったとして騒ぎ立て、山川の社会的評価を貶めることを目的としたものと判断される可能性があると考えたのかもしれない。

 清水は自らの陳述書に加えて、平成28年11月10日までに大野清吉(多摩湖寿会現役員)、小川康子(同)、加藤幸雄(多摩湖寿会前会長)の陳述書を提出している。大野らが各陳述書で述べる、当事者(山川と清水)を含む関係者の言動等も、朝木や清水が主張する「事情」の要素である。

 平成28年5月に多摩湖寿会会長に就任した清水澄江は、山川が行った会計処理に不正があるとして、社協に判断を求めた。これを受けて、平成28年8月17日、社協と東村山市役所は弁護士に意見を聴き、清水ら新役員と山川や加藤前会長など旧役員を社協の事務所に集めて説明を行った。その内容は、①山川が簿外に保管していた金は返還されており、金銭面の問題は解決している。②市からの補助金は正しく使われており、帳簿が整っているので問題はない--というものだった。

 社協の担当者らは説明を終えると会議室から退出し、その後、誓約書が交わされたのだが、それまでに新役員側から山川に対
する発言等があったとして清水らは陳述書で次のように述べていた。



(清水陳述書)

「私たち新年度の役員は、山川氏に対し、サークルの活動費用など、不正な会計処理の問題について、きちんと説明するよう求めました。」

「大野さん(筆者注=新理事)が、山川氏に対して、『あなたのやったことは行為としては横領、詐欺だよ。』と言いました。」

「大野さんから、山川氏に対し、きちんと頭を下げなさい、一筆(誓約書を)書きなさい、という言葉がかけられ、山川氏もこれにうなずき、……」

(大野陳述書)
 

「……山川さんに対し、『(山川さん)本人が認めれば同じ町内のことなんだから何とか収めたいよ。いやかもしれないけれども、(山川さんがやった)行為自体は1円でも横領、詐欺だよ。収めるには不祥事として、(山川さんが事実を)認めて頭をきちんと下げれば(清水澄江会長ら)現執行部も話し合いに乗れるんだから。』と伝えました。」

「現実には支払われていないのに支払われたと処理された額のお金については、そのような処理が可能だった人物の懐に入ったと考えるのがごく当然のとこでしたから、『詐欺、横領』という言葉を使いました。このことははっきりと記憶しています。」

「私の『詐欺、横領』との指摘に対し、山川さんからは何も反論はありませんでしたので、私は、山川さんが私の発言を受け入れてくれたのだと考えました。」

「清水さんら新年度の役員からは、公の職に就いている人間が横領だなんて考えられない、公の職からは身をひいてもらわないといけないという発言がありました。」

(小川陳述書)

「大野さんが、山川さんに対し、やったことは横領、詐欺だよ、などと諭したところ、……」

「新年度の役員から、公的な役は降りないとだめだ、との声があった」



 清水以外の新役員も山川の不適切な会計処理について「詐欺、横領」と認識していること、清水以外の新役員も山川が就いていた団体の役職から降りるべきだとの認識だったという点において、この3者の証言は一致していた。山川が行った不適切な会計処理が「詐欺、横領」であり、誓約書に記載した多くの団体の役職を降りるべきと考えていたのが「清水だけではなかった」という点が重要なのだろう。

 現実問題として、清水以外の新役員で「山川は多摩湖寿会の金を横領した」と外部に向かって主張した者はいない。その事実からは、山川に対して「多摩湖寿会の金を横領した」と主張し、団体の役職から降りるよう主張したのは清水だけであることが推測できる。しかしそれでは、清水1人が山川に団体役員の退任を迫り、さらには誓約書を交わしたあとも山川を追及していたことになりかねない。

 山川が行った不適切な会計処理を見て、清水だけでなく新役員の誰もが「山川は多摩湖寿会の金を横領した」と判断し、責任を追及していた--清水はそう主張したかったのだろう。個人的な感情でことさらに山川を責めたのではないと。

清水の主張に反する証言

 しかし上記の清水らの供述に対して、会合に同席していた前副会長の小山は平成28年11月22日付陳述書で次のように証言している。



(小山陳述書)

「(市の担当者が弁護士の見解を紹介したあと)清水会長は『私は納得できません。悪いことをしたのに、いけしゃあしゃあと。1円でも人の金をごまかせば不正なんだ、不正をしたと東村山中触れ回って堂々と歩けないようにしてやる。』と喚きました。」

「清水会長の興奮は止まず、新理事の大野清吉さんから『どうしたら納得するのか』と聞かれた清水さんは、山川さんに対し、『山川さんが日中友好協会(の会長など)……を降りれば誓約書に署名捺印する』と言いました。」



 小山の証言によれば、市の見解に納得せず、なおも山川の責任を追及しようとしたのは清水澄江だけだったというのである。とすれば、他の新役員たちの山川に対する認識は、清水とは異なっていたことになろう。少なくともその後の事実経過に照らすと、小山証言の信憑性は高いように思える。

(つづく)
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