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多摩湖寿会事件 第69回
要望を出さなかった清水

 朝木の供述も清水の供述も、「清水が朝木に示談書の作成を依頼した」という点で一致している。しかしこれまでみてきたところによると、清水が朝木に示談書の作成を依頼するに至った経緯および作成目的についての供述はいずれもとうてい信用できるものではない。

 これをどう判断すべきなのだろうか。経緯については信用できないが、「清水が朝木に示談書の作成を依頼した」という結果だけは信じるに足るとみるべきなのだろうか。

 朝木と清水の供述を総合すると、多摩湖寿会役員の間で「示談書を交わす必要がある」との意見が出たため、清水が朝木に示談書の作成を依頼した、ということになっている。そういうことなら、流れとしては自然にみえる。

 しかし、清水が朝木に示談書の作成を依頼する原因となる「役員間の話し合い」なるものは、これまでみてきたとおり、実際にはなされていない可能性がきわめて高い。役員間の「話し合い」が行われていなければ、「示談書を作成する必要がある」などという話は役員の間から出てきたものではないと判断できる。

 すると、「清水が朝木に示談書の作成を依頼した」というのが事実とすれば、示談書は清水が独断で必要と判断し、その作成を朝木に依頼したということになる。もちろん、示談の当事者は清水だから、示談書の作成を依頼するにあたり、清水は示談書に盛り込みたい内容について朝木に要望を伝えたはずである。ところが、清水の陳述書には「経緯を伝え、資料を見てもらい、示談書の案を作ってもらえないか、と頼みました」とあるのみで、具体的な要望は一言も記載されていない。

 それは朝木の陳述書でも同様である。朝木の陳述書の記載はもっと淡白で、「澄江さんから私に、示談書を作成してくれないかとのご依頼がありました」とあるのみだった。依頼者である清水からなんらの要望も出ないとはどういうことなのだろうか。またこの事実は、何か別の意味を持つのだろうか。

「役員間の話し合い」なるものは存在せず、「清水が朝木に示談書の作成を依頼した」とする事実の前提に関する清水と朝木の供述は全く信用できない。清水が朝木に示談書の作成を依頼したとする事実の前提が怪しい上に、清水が朝木に依頼するにあたってなんらの要望も出していないということになれば、「清水が朝木に示談書の作成を依頼した」とする事実自体も信用するのはよけいに難しいということになるのではあるまいか。

 すると、寿会役員の間で「示談書を交わす必要がある」との意見が出たという話も、示談書は清水が朝木に作成を依頼したことにするために捏造されたものである可能性すら疑われよう。言い換えれば、示談書は清水が依頼したものではなく、朝木が提案し、作成した可能性も十分に想定できるということである。

2人の間の意思形成

 示談書の発案者が当事者である清水ではなく、実は朝木だったとする明確な根拠はない。しかし、清水が山川との間で「今後、金銭的な内容についてこれをもって一切申し立てをしない」とする誓約書を交わしてからわずか4日後に、誓約書の趣旨を覆す内容(「山川が横領を認めて謝罪する」との条項を含む)の示談書を作成することに合意したことは疑いのない事実である。

 これは2人にとって、誓約書の内容が不服だったことを意味しよう。しかも、他の寿会役員の中に、2人の間でそのような合意がなされたことについて知る者は1人もいなかった。

 これらの事実を総合して、示談書が作成された意図と目的について山川は平成29年11月22日付陳述書で次のように述べた。

「朝木さんと清水さんが述べる示談書作成の理由は信用できるものではありません。清水さんと朝木さんにとって、誓約書の内容は、私が『横領を認める』という文言が入っていないという理由で不満なものでした。また、誓約書に従えば、これ以上山川を追及することもできないということになってしまうのです。このため、誓約書の内容を反故にするために、『正式の示談書を作成する』との方便をでっち上げ、その中に『(筆者注=山川が)横領を認める』という文言を入れたということではないかと思います」

 その上で山川は、朝木と清水によって現在も「山川は多摩湖寿会の金を横領した」とする宣伝が行われている状況と示談書の位置付けについて次のように結論付けている。



(山川が主張する「示談書の位置付け」等)

 この示談書作成に至る朝木さんと清水さんの意思形成こそ、その後の私に対する数々の名誉毀損行為の出発点となったのではないかと推測しています。朝木さんと清水さんは、私にこの示談書に署名させることによって、力づくで私に横領を認めさせようとしました。しかし私が示談書への署名を拒否したため、今度は朝木さんが議会質問を利用して私を横領犯人に仕立て上げようとしたのです。



 誓約書の時点までは、清水の意見が重要な位置を占めていたとしても、一応は多摩湖寿会としての意思に従ってものごとが進んでいたようにみえる。しかし、清水が朝木と会った平成28年8月21日以降、2人を中心として山川を追及する方向へ大きく変わったことは事実だろう。

 山川の上記の主張にあえて追加すれば、山川が示談書に署名しようがしまいが、朝木がこの会計問題を「横領事件」として議会で取り上げるつもりだったことにはなんら変わりはなかっただろう。ただ、山川が示談書に署名しなかったことで、議会での追及の仕方が難しくなったことは確かなようだった。

 その一例が、平成29年12月定例会一般質問で、山川の陳述書を改ざんして引用し、自らに有利な質疑を作り上げようとしたことだろう。それが原因だったのかどうか、東京地裁はそれまでの方針を見直し、「公共性」が論点になるとの理由で裁判官3人の合議制に変更したのである。

 その最初の口頭弁論は、平成30年3月13日午後4時に開かれることになっている。

(つづく)
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