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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第71回
「要望書」に対する回答

 平成29年12月20日に第7回口頭弁論が行われて以後、平成30年3月13日に第8回口頭弁論が開かれるまでの間に、山川から2通(①平成30年1月5日付準備書面5B、②平成30年2月22日付準備書面6B)、朝木から1通の準備書面(平成30年2月21日付準備書面4)が提出されている。その内容はいずれも平成29年12月1日に朝木が行った一般質問、および平成28年9月から始まった朝木による多摩湖寿会の会計問題に関する一連の議会質問に公益性があったか否かに関するものだった。

 前回口頭弁論の後、準備書面を提出したのは山川である。山川は朝木が平成29年12月1日、山川が提出した陳述書の一部を改ざんして、福祉募金の処理に関して山川が社協から指導を受けた時期を偽っているとする質問を行った箇所について、平成29年12月12日付で東村山市議会議長宛て要望書を提出し、朝木に対して同議長を介して訂正を求めた。要望書に記載していた「要望の趣旨」は、

①朝木議員は、朝木議員は、議員が本件質問で「引用」した本件記載のうち、「前年に市の担当者から『募金の入金は会計簿に記載しないように』との指導を受けたので記載しなかった」(反訳の重要箇所③)との部分を、原文どおり、「前年に市の担当者から『募金の入金は会計簿に記載しないように』との指導を受けたので、翌年から記載しなかった」と正しい引用に訂正してください。

②朝木議員は、反訳記載の重要箇所①②(「山川は福祉募金の『入金』のみを帳簿に記載したことについて、前年に社協の担当者から指導されたといい始めている」と朝木が主張している箇所)について、引用の誤りに基づきその解釈にも誤りがあったと判断される場合には、上記部分について自主的に訂正してください。

 ――の2点である。

 これに対する回答書が、ちょうど第7回口頭弁論が開かれた平成29年12月20日、山川に対して送付された。回答の内容は以下のとおりだった。



(「要望書」に対する回答)

 12月14日に議長より朝木議員に対し本件要望書の趣旨を説明し、訂正に応じるか確認したところ、「発言を訂正する意思はない」とのことであり、12月定例会中における訂正はありませんでした。

 また、議会としても本件に関し、特段の措置はいたしておりません。



 以上である。朝木は山川の訂正を求める要望にはいっさい応じず、仮に朝木の発言に客観的な誤りがあり、その誤りに起因して山川が不利益を被るとしても、東村山市議会としていっさいの措置をとることはないということ。つまり、朝木が行った一般質問の内容は一言一句訂正されることはないということだった。

悪用される懸念

 議会における議員の発言は、本人の了解なしに勝手に訂正することはできない。一般論として、仮に議員が議会で資料を引用するに際して客観的な間違いを犯していることが明らかで、当該資料の作成者から訂正を求められた場合であっても、規則上、議会の判断で訂正させることはできないという。

 今回の、少なくとも誤りであることが明らかな朝木が行った引用について、それが意図的であるか否か、またその「誤り」が質問全体の趣旨に影響を与えていたか否かを問わず、事実に反する引用が黙認されても仕方がないとする東村山市議会のルールにはやや違和感を禁じ得ない。朝木が再び意図的に引用部分を改ざんし、それを他人を誹謗中傷する材料に使うこともないとはいえないし、東村山市議会はそれを悪質な行為と認識しても、現状では、本人が訂正勧告に応じない以上は、発言を訂正させる手段を持たないのである。

 そうなれば当然、それがどのような悪意に基づく発言だったとしても、そのまま議事録に記載され、あたかも誤りのない正当な発言として残ることになる。めったにあることではないとは思うが、議員の発言を尊重する東村山市議会の規則が悪用される懸念を払拭できず、ひいては市民を不安にさせる一面があることは否定できない。

訂正に応じない真意

 さて、議会のルールはさておき、朝木が山川の「要望」を拒否した事実は何を意味するだろうか。

 あらためて山川が提出した要望の趣旨を確認すると、①は「引用の誤りを訂正してほしい」というもの、②は「引用部分の解釈に誤りがあったと認識するならば、解釈の部分も訂正してほしい」というものである。このうち②はあくまで朝木の理解の問題で、当該箇所をどう理解しようと朝木の自由だから、「訂正しない」という回答が返ってきてもやむを得ないだろう。

 では、上記①の「引用の誤り」の訂正にも応じない事実をどう評価すべきだろうか。仮に朝木がこの質問によって行政行為の事実関係を確認しようとしたのであれば、少なくとも単純な「引用の誤り」に限っては、なぜ訂正に応じないのか、その理由を想定することは困難というべきではあるまいか。

 すると、「引用の誤り」さえも訂正に応じなかった朝木の対応から判断すれば、朝木は「引用の誤り」を訂正することによって質問全体の趣旨がおかしくなると判断したと考えられる。したがって山川は平成30年1月5日付準備書面5Bにおいて、「(朝木が「引用の誤り」さえも訂正に応じなかったことは)被告朝木の引用の誤りが過失ではなく故意だったことを裏付けている」と主張している。

「引用の誤り」が故意だったとすれば、それに基づく質問に公益性があるといえるのかという根本的な疑問が生じよう。この点について山川は、準備書面5Bにおいて次のように主張している。



(朝木の一般質問に対する山川の主張)

 上記の事実(筆者注=朝木が訂正に応じなかったこと)は、それが故意によるものであったこと、及び被告朝木が最初からまともな問題提起を行う意思など持っていなかったことを示すものであり、本件質問が公益目的に出たものではないことを自ら認めるものにほかならない。本件質問の目的は、原告が「福祉募金について虚偽の説明をしている」とし、「多摩湖寿会の金を横領した」と主張することにあったのである。

 よって、本件質問は原告を陥れることを目的とした悪質なものであり、公益目的に出た議員の発言として保護されるべきものとは到底いえない。

 被告朝木は平成28年9月以降、多摩湖寿会に関する議会質問を執拗に、繰り返し行ってきた。本件質問は一連の質問の延長線上にある。被告朝木は引用の誤りの訂正に応じなかったことで、一連の議会質問の目的が「原告を横領犯人に仕立て上げること」にあったことを自ら明らかにしたのである。



「引用の誤り」が故意でなかったとすれば、朝木は山川に直接事情を確認したのち、あらためて回答することもできた。しかし、朝木が山川に事実関係を確認することもなく、ただちに訂正を拒否したのである。

(つづく)
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