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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第72回
改ざんと公益性

 朝木が平成29年12月1日に東村山市議会で行った一般質問をめぐり、山川は平成30年1月5日までに2回にわたり準備書面を提出し、朝木が平成28年9月以降に繰り返し行った議会質問には「公益性がない」と主張した。山川がこう主張する根拠は、朝木が山川の提出した陳述書の一部を改ざんして引用した上で「山川は福祉募金を盗んだ」とする趣旨の主張をしたことだった。

 朝木はそれまで「山川は寿会の金を横領した」とする主張を繰り返してきたが、1度たりとも客観的な証拠を示したことはない。これだけでも公益性があるのかどうか疑わしいと思うが、それだけでなく朝木は「山川は寿会の金を横領した」とする主張を正当化するために山川が提出した陳述書の一部を改ざんして引用したのだった。

「横領した」とする主張を正当化するために、その根拠を「捏造した」と言い換えることもできよう。よって、「一連の東村山市議会における朝木の発言には公益性がない」と山川は主張したのである。

 もちろん、山川がこう主張したからといって、裁判所がどう判断するかはわからないし、裁判所が朝木の議会発言の「公益性」を争点にするのかどうかさえわからなかった。確かなのは、山川が朝木の議会発言に関する最初の準備書面を提出した後に、裁判所が「公益性が問題になる場合は合議制にすることになっている」という理由で裁判官の構成を変えたということだった。

「公益性」主張の趣旨

 しかし、公益性が争点になる可能性があると考えたのは山川だけではなかったようだった。当然、ここでいう「公益性」とは、直接的には多摩湖寿会の会計問題に関する朝木の議会発言に公益性があるのかという問題にほかならない。

 朝木の発言の公益性が疑われる事態となれば、その影響が多摩湖寿会会長、清水澄江にも及ぶのは避けられまい。清水もまた、「山川は寿会の金を横領した」と主張するだけで、その証拠はいっさい示していない。朝木が議会で「資料を改ざんして『山川は寿会の金を横領した』と主張した」ということになれば、同じように清水も、「根拠もなく山川に濡れ衣を着せたのではないか」との疑念を持たれることになりかねない。

 通常、他人に向けられた批判が、正当な根拠もなく、最初から他人を貶めることを目的になされたものと断定される場合には、その批判自体が不当なものと評価される。朝木と清水が行ってきた山川に対する追及に公益性が否定されることになれば、真実性とは関係なく、名誉毀損が成立することになる。平成28年12月1日に朝木が行った議会質問以降に山川が提出した2つの準備書面における主張にはそのような意味があった。

「特段の意図なく」と主張

 朝木の質問後に山川が準備書面を提出したことと裁判所の構成が変わったこととの関係を朝木がどうみていたのか。実は山川が新たな準備書面を提出しようとしていた矢先の平成30年2月21日、朝木は山川の公益性に関する主張に対する反論とみられる準備書面4を提出した。

 それによると、朝木はまず、平成29年12月1日に朝木が行った一般質問に関して、山川が「朝木は山川が提出した陳述書の一部を改ざんした上で『山川は虚偽の説明をしている』と主張した」とし、「朝木の上記一般質問には公益性がない」と主張したのに対して次のように反論していた。



(「朝木は山川の準備書面を改ざんした」とする主張に対する朝木の反論)

 原告は、被告朝木が市議会における質問の中で原告の陳述書を引用する際、意図的に「翌年から」という文言を読み飛ばし、事実に反して原告が福祉募金について虚偽説明をしているかのような状況を作出することによって、原告を陥れ、横領犯人に仕立て上げようとした等と主張する。

 ……この点、当然ながら、被告朝木が原告の陳述書を書き換えた(文書を変造した)事実は一切ない。



 朝木はこう主張した上で、朝木が議会で行った「山川は上記陳述書で、『会計帳簿に福祉募金の出金だけを記載したのは社協に指導されたからだ』と説明している」との質問について、「ごく自然な理解を前提として市議会での質問を行ったに過ぎない」と主張していた。

 朝木は「原告の陳述書を書き換えた(文書を変造した)事実は一切ない」と主張するが、一般質問において「翌年から」の文言が脱落しているのは明らかであり、故意であろうと過失であろうと、山川の陳述書を書き換えた状況となっていることに変わりはない。朝木はその事実さえも認めないというのだろうか。

 山川は「朝木は準備書面の一部を改ざんし、全体の趣旨を意図的に歪めようとしている」と主張している。しかし朝木の準備書面には、この点に関する明確な説明も反論もいっさいなかった。上記の朝木の主張は脱落があろうとなかろうと、自分の理解には変わりはないということなのだろうか。

 さらに朝木は、「朝木は準備書面の一部を改ざんし、全体の趣旨を意図的に歪めようとしている」とする山川の主張には正面から反論せず、むしろ次のように山川の主張を批判していた。

「被告朝木が『翌年から』という文言を特段の意図なく読み飛ばした事実をもって、『原告が福祉募金について虚偽説明をしていることになってしまう』、これにより被告朝木が『原告を陥れ、横領犯人に仕立て上げようとした』等と主張すること自体、論理に飛躍がある。」

 ことは山川が福祉募金について虚偽の説明をしたかどうかであり、山川の名誉に関わる。したがって、東村山市議会という公の場においてそのような質問を行うにあたり、当然、朝木は議員として、山川の陳述書を引用するにあたり、間違いがないようにより慎重でなければならないし、そのことを朝木が自覚していないはずはあるまい。

 その朝木が、山川の説明内容を左右する重要部分を脱落させた。これが意図的だったのか、朝木が主張するように「特段の意図」のないものだったのか。

「特段の意図」が最初からなかったというのなら、山川の訂正を申し入れに応じなかったのはなぜなのか。すぐに訂正に応じてもよかったのではあるまいか。

 朝木が訂正に応じなかったこと自体、朝木が意図的に「翌年から」の文言を脱落させた証拠であると山川は主張している。この点については裁判所の判断にまかせるほかないが、いずれにしても、朝木の一般質問とその公益性をめぐる山川の主張に対して朝木が正式に記録に残るかたちで反論を行ったことで、朝木の市議会発言の公益性が晴れて争点化することになったことだけは確かなようだった。公益性が論点となることに関して山川には何もマイナスはなかった。

話題にならなかった求釈明

 なお、この準備書面の末尾で朝木は山川に対し、「福祉募金の『出金』のみを会計帳簿に記載した理由」について明らかにするよう求釈明を行った。山川は当初から一貫して「知識不足のため」であると説明しているのだが、朝木はいったい何が納得できないというのだろうか。

 朝木としてはやはり、「山川は社協からそう指導されたから会計帳簿に『出金』のみを記載した」と説明しているといいたいのだろうか。山川が社協から指導された時期については、朝木の一般質問後に開かれた口頭弁論の場で「平成25年の監査の際」であることを明確に答えており、「山川は社協からそう指導されたから会計帳簿に『出金』のみを記載した」などとは説明していない。

 あるいは裁判官も、山川が説明する「会計帳簿に『出金』のみを記載した理由」について朝木と同じ疑問を持っていただろうか。しかしその後に開かれた口頭弁論の席で、朝木が準備書面で蒸し返した求釈明について裁判官が山川に答弁を求めることはなかった。裁判官から「無視された」と理解すべきなのだろうか。

(つづく)
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