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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第75回
傍聴ツアー

 平成30年5月24日、元東村山市議会議員の山川昌子が名誉を毀損されたとして同市議会議員の朝木直子と矢野穂積、多摩湖寿会会長、清水澄江らを提訴していた裁判の第9回口頭弁論が東京地裁立川支部405法廷で開かれた。

 平成29年1月30日に提訴されたこの裁判は、第2回口頭弁論以後、前回口頭弁論まで弁論準備手続きという非公開のかたちで行われてきており、この裁判が公開の法廷で行われるのは第1回口頭弁論以来2度目だった。この日は原告の山川、被告の清水、朝木、さらには清水側証人として多摩湖寿会の前会長、加藤幸雄に対する尋問が行われることになっていた。

 加藤は山川が平成28年4月まで会計を務めていた当時の会長で、当時は山川と協力して寿会の運営にあたっていた人物である。山川から見ると、加藤はもう敵に回ったということになる。

 東京地裁立川支部405号法廷は、同支部の中でも50人以上の傍聴者が入れる広い法廷である。前回の口頭弁論終了後、多摩湖寿会会長の清水澄江は「会員をバスで連れてくる」と豪語していた。山川が尋問でやり込められるところを会員たちにみせつけようと思ったのか、数で圧倒しようとでも思ったのか。

 今回の裁判では、裁判所は清水が連れてきた傍聴人を含めて被告側を先に入廷させ、傍聴人も被告側に座らせるという異例の措置を取った。無駄なトラブルの発生を避けるための配慮だった。

 405号法廷に入ると、すでに入口側(被告席側)の傍聴席は傍聴人で埋まっていた。ざっと20名以上はいただろうか、いずれもそこそこの高齢者である。聞くと、清水が予告していたとおり、彼らは地元のマイクロバスを仕立ててやってきたようだった。

 東村山市多摩湖町から東京地裁立川支部に行くにはバスや電車、モノレールを乗り継がねばならないから、寿会会員が高齢であることを考慮すると、傍聴希望者が多く集まるのなら、マイクロバスをチャーターして傍聴ツアーを企画するというのもあり得ないことではないのかもしれない。清水の企画とすれば、ツアーの参加者が清水の支援者であることはいうまでもあるまい。

 ツアーに参加した会員たちが裁判の状況について清水からどう説明されていたかはわらかないが、もちろん応援の傍聴者が多く集まったからといって、そのことが判決に影響するわけではない。また、尋問の結果によってただちに判決が左右されるものでもない。清水を含め、傍聴にやってきた寿会会員たちがそのことを十分に理解していたかどうかは定かではない。

複数の東村山市議が傍聴

 傍聴人の中には、数名の東村山市議の姿もあった。最近、東村山市議会の自民党会派から除名された蜂屋健次、裁判の当事者である「草の根市民クラブ」の矢野穂積(朝木明代の万引き事件でアリバイ工作を共謀した)、それから何を考えているのか、共産党の山口みよが姿をみせた。矢野はともかく、蜂屋と山口はこの裁判の内容と進行状況をどこまで理解していたのだろうか。

 蜂屋は東村山の自民党からは排除されたとはいえ、清水澄江が後援会幹部を務めていたから、立場上も応援しないわけにはいかないという事情もあろう。そういえば、被告の1人である武蔵村山市議の天目石も傍聴席に座っていた。この裁判では、天目石はそれぐらいしか役に立つことはないと思う。

 傍聴席には多摩湖寿会会員だけでなく清水と関係の深い市議会議員、朝木、矢野と親密な共産党の議員と、清水、朝木を支援する主要メンバーがおおかた顔を揃えたことになる。矢野を除いて、傍聴に駆け付けることが清水や朝木への支援になると信じていたのだろうか。

足を引っ張った市議

 ただ、清水や朝木の支援にやってきた傍聴人の中に、傍聴席から大きな声を出して書記官からとがめられたり、私語を発して裁判長から何度か注意を受けたりする者がいたことは、支援という意味ではプラスにはならなかったのではあるまいか。とりわけ、昼休みに入る直前、東村山市議の蜂屋が喉から絞り出すような怒声を発した際には、書記官が顔色を変えて傍聴席に近づき、「今声を出したのは誰ですか?」と強い口調で注意したほどだった。

 法廷で書記官がここまで強い口調で傍聴人に注意するという光景はめったに見られるものではない。私の経験では右翼との裁判以来である。

 もちろんこの怒声は山川か裁判官に向けられたものだったろう。午後にも、傍聴席から大きな声を出し、再び書記官から注意を受けた者がいたが、その声も午前中に聞いた声とよく似ていた。他の傍聴人によれば、武蔵村山市議の天目石もなにか不満の声を漏らしていたらしい。何の役にも立たないのだが。

 議会と異なり法廷での不規則発言は厳格に禁じられており、場合によっては、かえってその発言が支援する側に不利な心証を形成してしまうことになりかねない。傍聴席のどこからどこまでが被告の支援者であるかが裁判官から見ても明らかな今回のような場合にはなおさらではないかと思う。判決を左右することはないと思うが、裁判官の心証という点では、蜂屋の怒声は清水や朝木にとって必ずしもプラスとはならなかったのではあるまいか。

 いうまでもないが、裁判は大きな声を出せばどうにかなるというものではない。注意を受けた市議は、議会と法廷とは違うということがよくわかっていないのだろう。

象徴的な光景

 清水は執拗に「山川は寿会の金を横領した」と主張、宣伝し、朝木もまた東村山市議会でこれまで10回にわたり同様の主張を繰り返してきた。この日、傍聴席に陣取った寿会会員や東村山市議はいずれも、清水や朝木の主張を事実と信じている。つまり、清水や朝木を支援する寿会会員らが集結した傍聴席の光景は、どれほどの人たちが清水や朝木の宣伝の影響を受けているかを具体的に示すものだったといえる。

 清水は寿会役員が集まった席で「『山川は寿会の金を横領した』と東村山中に触れ回って、東村山を歩けないようにしてやる」と発言したと山川は主張している。仮に山川の請求が認容されるとすれば、この日の傍聴席の光景は、山川が主張する名誉毀損被害の深刻さを裁判官に生々しく実感させてしまった――そう評価されることになるのかもしれない。

(つづく)
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