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著書紹介

民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

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多摩湖寿会事件 第79回
迎えた結審

 元東村山市議の山川昌子が東村山市議の朝木直子、矢野穂積、老人クラブ多摩湖寿会会長の清水澄江らを提訴していた裁判は、平成30年7月12日、東京地裁立川支部で第10回口頭弁論が開かれ、この日で結審した。

 裁判の当事者は矢野を除く全員が出廷したが、被告側は当事者席には入らなかった。傍聴席にはこの日も清水の主張を一方的に聞かされている多摩湖寿会会員が10人程度訪れ、推移を見守った。

 清水は前回の尋問後、周囲に「勝訴」を吹聴していたというから、期待をもってわざわざ出向いたのかもしれない。ただ、清水が会員たちにどんな説明をしているのかはわからないが、裁判の行方は傍聴人の数に左右されるものではない。

興味深い書証

 弁論に先立ち、原告、被告双方から準備書面と書証が提出されており、裁判長は提出書面についてそれぞれ確認を行った。山川は最終準備書面で、清水が「山川は『おくたま路』で入浴の事実がないにもかかわらず、入浴したものとして入浴料1万円を着服した」と主張し、レシートが貼られていない領収書綴りのコピーを証拠として提出している点に関して反論し、その根拠として興味深い書証を提出していた。裁判官が最も時間をかけて確認したのはその書証だった。

 山川はレシートを整理するにあたり、領収書綴り(レシートを貼り付けたノート)にまずレシートを貼り付け、その上に、その額を記載した出金伝票を貼り付け、最後に出金伝票の左端に、会計帳簿に記載された整理番号を記載するという方法をとっていた。清水は入浴料のレシートが最初からなかったとして、出金伝票のみが貼られた領収書綴りのコピーを、原告が作成したものとして提出していた。「領収書綴りを原告から引き継いだ時点で入浴料のレシートは存在しなかった」という趣旨だった。

出金伝票の「影」

 それが本当に山川が作成したもので、清水に引き継いだ時点でレシートが存在しなかったのなら、「入浴料のレシートは最初から存在しなかった」、つまり「入浴の事実はなかった」という清水の主張が正しいことになる。山川はレシートをまず貼り付け、その上に出金伝票を貼り付けていたと説明しているから、出金伝票が剥がされることなしにレシートだけがなくなることはあり得ない。言い換えれば、清水が領収書綴りを山川から引き継いだあと、出金伝票が剥がされていないことが立証されれば、確かに入浴料のレシートは最初から存在しなかったことが立証されよう。

 ところが、清水が証拠として提出した領収書綴りのコピーには、剥がされていないはずの出金伝票が剥がされた痕跡が残されていたのである。清水が提出した領収書綴りに貼られた入浴料の出金伝票をよく見ると、左端に2カ所、2ミリほどの棒状の影があった。

 注意して見なければただの汚れにしか見えない。しかし出金伝票の左側に山川が最後に記入した整理番号の数字をよく見ると、数字の右端、つまり伝票側の一部が直線的に切断されているように見えた。

 すると、出金伝票にある影は、山川が最後に記入した整理番号の切れ端である可能性があった。そこで、出金伝票の「影」の部分を上記数字の右端に近づけていくと、数字の切断面が出金伝票の「影」にぴったりくっついて本来の数字が完成したのである。

 どうやら、山川は出金伝票を貼り付けたあとで整理番号を記入した際、数字の右端が出金伝票の左端にはみ出していたようだった。つまり、出金伝票にあった影は山川が記入した整理番号の数字の一部だったということである。山川がこの日提出した書証は、その整理番号と出金伝票の影を拡大コピーし、整理番号の右端と出金伝票に残された影がぴったり一致し、最初に山川が記載した文字が完成することを明らかにするものだった。

何かを隠そうとする意図

 山川が記入した数字の一部が切断され、出金伝票の側に残っているとはどういうことか。出金伝票が、当初、山川が貼り付けた位置からずれて貼り付けられているということであり、すなわち山川が最初に貼り付けた出金伝票が1度剥ぎ取られたあと、もう1度貼り付けられたという事実を示していた。

 しかも、その領収書綴りのコピーには、清水が貼り付けた何枚もの付箋を確認することができた。すると、清水が「山川が作成したもの」として提出した入浴料に関する領収書綴りのコピーを作成したのは清水自身であることは明らかだった。にもかかわらず、清水はなぜ、入浴料の出金伝票を貼り付けた領収書綴りのコピーを「山川が作成したもの」として提出したのか。

 いうまでもなく、「この入浴料の出金伝票を貼り付けた領収書綴りは山川が作成したもので、自分はいっさい手を触れていない」と主張するためであり、自分が山川から引き継いだ時点で「入浴料の領収書は存在しなかった」と主張するためである。ところが、山川がこの日に提出した証拠によれば、清水が「山川が作成したもの」として提出した上記の領収書綴りのコピーは清水が作成したものであることが明らかなのだった。

 この事実は何を意味するだろうか。少なくとも、清水が「山川が作成したもの」として提出した「入浴料のレシートは最初からなかった」と主張する領収書綴りのコピーは、「清水がいっさい手を触れていない」ものではないということだった。そうなると、「山川から領収書綴りを引き継いだ時点で入浴料の領収書は存在しなかった」とする清水の主張はその根底から揺らぐことになるのではあるまいか。

何かを隠そうとする意図

 言い換えれば、清水が「山川が作成したもの」として提出した「入浴料」の出金伝票のみが貼られた領収書綴りのコピーは、清水が改変したものであるという疑いを否定できなくなるということなのだった。ここで疑われる「改変」には、この領収書綴りに貼られていた出金伝票を剥ぎ取り、その際に当初は存在した「入浴料」のレシートを紛失させたにもかかわらず、当初からなかったものとして出金伝票だけを貼り戻したというような偽造行為も含まれよう。

 清水が、「入浴料」の出金伝票のみが貼られた領収書綴りのコピーを「山川が作成したもの」と偽って提出したことも、何かを隠そうとする意図を感じさせる。山川が提出した新証拠によって、清水が提出した「入浴料」の出金伝票だけが貼られた領収書綴りのコピーが「入浴料のレシートは最初から存在しなかった」ことを裏付ける証拠とはいえなくなったようだった。

 判決は平成30年9月27日午後1時15分に言い渡されることとなった。

(つづく)
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