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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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名刺広告強要事件 第1回
裁判所から命じられた原稿

 これからご紹介するのは、私が裁判長から命じられて執筆し、最初の読者が裁判官と裁判の相手方だったという(おそらくきわめて珍しい)記事である。この裁判の相手方は東村山市議会議員の矢野穂積と朝木直子。裁判長が私に原稿を書けと命じるに至った経緯は以下のとおりである。

 裁判は結審後、和解協議に入ったが、途中から矢野がなぜか「本件和解内容については互いに公表しない」という条件を主張しはじめた。これに対して私が「矢野の主張は原告の言論活動を制限しようとするもので、応じられない」と主張したところ、裁判長によれば、矢野は裁判官に「裁判の内容について何を書かれるか怖いので、内容だけでも教えてほしい」と訴えたという。

 そもそも言論の自由は憲法で保障された国民の権利であり、何を書くかも自由である。もちろん、記事の対象に対して何を書くかを教える必要もないし、内容を事前に教えろと強制すること自体、言論の自由を脅かすものにほかならない。したがって本来、私は矢野に対して何を書くかさえ事前に教えなければならない義務はない。ただ、和解協議でもあり、裁判長の要望もあって私は平成20年1月16日、簡単にプロットだけを示した。ところが矢野は、「これでは具体的な内容がわからない」という。

 すると裁判長は何を考えたのか、私に対し「どうせなら宇留嶋さん、先に原稿を書いちゃったらどうですか?」などと簡単にいう。ライターとして発表前の原稿を相手に見せるなど普通はあり得ない話であるし、あってはならないことである。場合によっては検閲行為ともなりかねない。憲法に違反する行為を裁判所が命じようとしているのか、また裁判所が命じたとしても、ライターとしてその命令に従ってよいものかという葛藤があった。

 その一方、困ったことに私には、原稿を提出した結果、裁判所が最終的にどんな対応をするのか、また矢野が原稿にどう反応するのか見てみたいという思いもあった。そこで私は、提出した原稿について裁判所あるいは矢野がクレームをつけたとしても、要求に応じて内容を改変することはいっさいしないことを前提に裁判所に原稿を提出することにした。

 以下に矢野が執拗に公表を拒んだ原稿を紹介するが、私が裁判所に原稿を提出したのは平成20年1月27日である。したがって、原稿の内容は提出時点の話であることを念頭に置いてお読みいただきたい(各回のタイトル及び小見出しは今回便宜上付したもの)。
                                                                                     (宇留嶋瑞郎)


『東村山市民新聞』、インターネット「東村山市民新聞のページ」、「エフエム東村山」における記事や「エフエム東村山」における矢野のコメントによって名誉を毀損されたとして、私、宇留嶋が東村山市議、矢野穂積と朝木直子(いずれも「草の根市民クラブ」)を提訴していた裁判が平成19年10月10日、結審した。去年の10月10日に結審したのならそろそろ判決言い渡しの時期ではないかと思われる読者もいるだろうが、現在、難しい和解交渉が継続中である。

 なお、読者の誤解を招かないためにも、私自身の名誉のためにも、ここでいう「和解」とは裁判の終結方法の1つにすぎず、仮に和解が成立したとしても法廷外での矢野・朝木との関係が変わるわけでは決してないことを明言しておきたい。矢野と朝木直子が朝木明代の万引きとそれを苦にした自殺の事実、および矢野が関与したアリバイ工作の事実を認めて万引き被害者や市民に謝罪すれば話は別だが。

紙面の40%を割いた関連記事

 前置きが長くなったが、私が矢野と朝木を提訴したのは平成15年7月31日付の『東村山市民新聞』134号と同年10月12日以降にインターネット「東村山市民新聞のページ」に掲示された記事などに関してである。『東村山市民新聞』には次のような記事が掲載された。

記事1
(見出し)
〈名刺広告強要事件で提訴され、返金の「月刊タイムス」を創価が買い上げていた!〉
(本文)
〈このビラは「名刺広告」を強要したとして提訴され、返金させられた前歴のある『月刊タイムス社』という業者発行の小冊子の記事を使っていた。〉(1面)

記事2
(見出し)

〈推薦人は問題業者の元社員〉
(本文)
〈「市民派」を名乗って当選した佐藤真和市議の推薦人が、実は、「名刺広告強要事件」で被害者から提訴され返金させられた『月刊タイムズ社』の当時の社員で宇留嶋という人物だったことが判明した。
 この人物は名刺広告強要事件には「関与していない」と叫んでいるが、社員だった当時、この『月刊タイムス社』が被害者から提訴され、返金させられた事実は被害者の弁護士のホームページでも公表されていて、隠しようのない事実。〉(2面)

記事3
(見出し)

〈ついに発覚した問題業者との関係〉
〈名刺広告強要 『月刊タイムス』の役割は?〉
(本文)
〈名刺広告を強要したとして提訴され返金させられた前歴のある『月刊タイムス』〉
〈この宇留嶋という人物は……はっきりと「名刺広告強要事件」で提訴され返金させられた当時『月刊タイムス社』の社員だった事実を認めました。〉(3面)

記事4
(見出し)

〈創価・公明と親密な問題業者元社員がやったこと〉
(本文)
〈この問題業者『月刊タイムス社』の元社員宇留嶋という人物〉(3面)

 B4裏表、4面で構成されたこの政治宣伝ビラの1面から3面にかけて4本、実に全体の40%近くのスペースを私が以前勤務していた月刊タイムス社と私に関する記事で割かれていた。私にこのビラを持ってきたくれた知人は「まるで宇留嶋特集ですよ」と笑い、すぐに真顔になって「これは悪質ですね」と語った。

 4本の関連記事を1面から順に読んでいくと、まず記事1の〈「月刊タイムス社」は名刺広告を強要し、提訴され、返済させられた〉という記載からは、私が以前勤務していた月刊タイムス社とは「名刺広告を強要するような悪質かつ反社会的な会社」であると位置づけられている(「強要」とはりっぱな刑事犯罪である)。2面以下では、

〈推薦人は問題業者の元社員〉

〈「名刺広告強要事件」で被害者から提訴され返金させられた『月刊タイムズ社』の当時の社員で宇留嶋という人物だったことが判明した。〉

〈この人物は名刺広告強要事件には「関与していない」と叫んでいるが、社員だった当時、この『月刊タイムス社』が被害者から提訴され、返金させられた事実は被害者の弁護士のホームページでも公表されていて、隠しようのない事実。〉(以上=記事2)

〈この宇留嶋という人物は……はっきりと「名刺広告強要事件」で提訴され返金させられた当時『月刊タイムス社』の社員だった事実を認めました。〉(記事3)

〈この問題業者『月刊タイムス社』の元社員宇留嶋という人物〉(記事4)

 と繰り返し記載している。これらの記載が主張しようとしているのは直接的には「宇留嶋は月刊タイムス社が名刺広告強要事件を引き起こした当時、同社に在籍していた」というものだが、はたして読者はこれをどう理解するか。とりわけ記事2で、

〈この人物は名刺広告強要事件には「関与していない」と叫んでいる〉

 と、ことさら私が名刺広告事件への関与を否認している事実を記載したものの、その直後に続けて、

〈が、社員だった当時、この『月刊タイムス社』が被害者から提訴され、返金させられた事実は被害者の弁護士のホームページでも公表されていて、隠しようのない事実。〉

 と、私の主張を否定する趣旨の文言を続けていることからすると、読者はより「宇留嶋は反社会的な会社に勤務していて、その当時会社が引き起こした名刺広告強要事件に関与したのか」と受け止める可能性が高い。少なくとも、「名刺広告強要事件を引き起こすような会社に勤務していた宇留嶋は、会社と同等に反社会的な記者である」という印象を持つのではないかと思われた。実際に、それまで私と親交のあった複数の市民から、「こんな事実はないんでしょ」と確認を求められたほどだったのである。

「名刺広告強要事件」の文言が含まれる記事は4本にわたるが、これらは一応、それぞれ異なるタイトルが付けられた、つまりテーマの異なる独立した記事である。月刊タイムス社が「名刺広告強要事件を引き起こした」とする事実、私が「事件当時、同社に在籍していた」とする事実を伝えるだけなら、これほど執拗に繰り返す必要があるだろうか。名刺広告強要事件がそれほど重要なら事件そのものの説明があってもよさそうだが、不思議なことに事件自体にはいっさい触れられてもいないことを考えると、この異常な執拗さは、月刊タイムス社をまず必要以上に貶め、その会社が「事件を引き起こした当時」に私が在籍していたことを反復、強調することによって私もまた事件に関与し、または会社と同様に悪質、かつ反社会的人物であるというイメージを読者に印象付けようとする目的をもって作成された記事であると私は判断した。

 その後、矢野と朝木はこのビラほど執拗ではないが、同趣旨の記事をインターネット「東村山市民新聞のページ」にも掲載、また矢野が実質的に運営する「エフエムひがしむらやま」でも彼らが発行するビラを読ませるなど、名刺広告強要事件と私を関連づける印象操作を継続した。このため私は、ビラ発行から2年後の平成17年7月25日、東京地裁八王子支部に提訴した。

(第2回へつづく)
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テーマ:裁判 - ジャンル:政治・経済

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