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多摩湖寿会事件 第85回
客観的な裏付けを取れない主張

 清水が朝木に示談書の作成を依頼したと朝木が主張するのは誓約書を交わして(平成28年8月17日)からわずか4日後(同8月25日)のことで、しかも示談書の内容は誓約書の遵守事項を真っ向から覆すものである。「(横領を認めて謝罪する趣旨の示談に応じなければ)『刑事告訴をするべきだ』という話が出た」と清水が朝木に説明したとすれば、誓約書の内容を知っている朝木としては、当然、それがいつ、誰の口から出たものなのかを含め、具体的にどんな経緯で「示談書を作成すべき」という結論に至ったのか、清水から詳細に事情を聴く必要があった。

 しかし、 朝木は「いつ、誰が」刑事告訴を検討する必要があると提案したのかという山川の質問に端的に答えなかった。朝木はその点については清水から「聞いていない」のだろうか。「いつ、誰が」という基礎情報を明らかにすることなく、「役員の間で刑事告訴をするべきだという話が出たと聞いた」と主張するだけでは、本当にそのような事実があったのか、信憑性に疑念が生じよう。

「いつ、誰が」を明らかにしなければ、当事者である朝木と清水以外の第三者から「刑事告訴の話が出たかどうか」について裏付けを取ることができない。このような主張は客観性を欠くものとして扱われてもやむを得ない。

伝聞のみで「横領」と判断

 では、清水から「(横領を認めて謝罪する趣旨の示談に応じなければ)『刑事告訴をするべきだ』という話が出た」と聞いたとする朝木の供述が虚偽であるとすれば、示談書に「横領を認めて謝罪する」旨の文言を入れることを提案したのは誰なのか。山川はその点について聞いた。



(示談書に関する朝木の供述②)

山川  誓約書には、私が横領を認めるというような趣旨の文章はありませんでしたが、その後出された示談書には、横領を認めて謝罪する旨の文言が入ってました。これが入れるように至った、その言ったのは誰だったでしょうか。

朝木  そもそもこの17日の話合いのときに(筆者注=誓約書を交わした際)山川さんがお金を返金されたというふうに伺っております。それで、その返金されたお金というのは、誰にも引継ぎをされずに、多摩湖寿会の方から請求があって、そこで初めて山川さんが返金された。そして、その内訳についても、不正経理によって山川さんが簿外にため込んでいたお金だというふうに伺ってますから、私はその時点で横領だというふうに、私自身も、それから、清水澄江さん、それから、多摩湖寿会の方たちもそういうふうな判断をしておりました。

 ところが、山川さんから一切の謝罪がないということで、きちんと山川さんから謝罪があり、反省してくれるんであれば、なるべく事を荒立てないで、お互いに和解できれば、和解できる部分は警察沙汰にしたくないというふうな思いがあると伺ったので、私はその依頼に従って示談書の作成をいたしました。それ以上でも以下でもありません。



 山川が聞いたのは、「示談書に『横領を認めて謝罪する』旨の文言を入れることを提案したのは誰なのか」ということである。朝木が回答を求められているのは、その人物の名前で、朝木が知らないのなら「知らない」と答えればいい。多言を要するものとは思えない。ところが、朝木の供述は上記のように長々としたものだった。

 朝木の供述を評価する上でポイントは2点あるように思う。1つは朝木が前段で説明した、朝木が山川の会計行為を「横領」と判断するに至る経緯についてである。山川は「示談書に『横領を認めて謝罪する』旨の文言を入れることを提案したのは誰なのか」と聞いたのだから、そもそも朝木が「横領」と判断した経緯の説明は必要ない。

 その上に、上記の供述において朝木は、「山川が横領した」と判断した根拠について、自分の目で確認したものではなく、すべて「清水から伺った」と説明している。つまり朝木は、「山川が横領した」と判断した時点で客観的根拠があったわけではないと自白していたのである。

「簿外にためていた」というのが事実としても、それを「横領」と断定するには、山川がその金を自分の口座に移したなどの明確な証拠がなければなるまい。ところが朝木は、「簿外にためていた」と聞いただけで、「横領と判断した」というのだった。

出てこない「発案者」

 上記のように、朝木は求められていない「横領」と判断した理由を説明したあと、ようやく示談書の作成に関する供述を始めた。しかしその中に、具体的に「横領を認めて謝罪する」旨の文言を入れるよう発案したのが誰なのかについて端的な説明はない。

 朝木が上記供述の中で説明したのは、それが誰かは明らかではないが、寿会内部で「山川からいっさい謝罪がない」ことについて不満があり、山川が謝罪すれば警察沙汰(刑事告訴)にはしないという「思いがあった」ということ。朝木は「その依頼に従って示談書を作成した」ということだった。

 なお、示談書の前提である「寿会内部の話し合いがあったこと」について、客観的な裏付けはない。平成28年8月17日に誓約書を交わしたあと、朝木が清水澄江と初めて会ったと主張する8月21日までの間にはわずか3日しかない。その間に「今後、金銭的な内容についてこれをもって一切申し立てをしない」とする誓約条項を真っ向から否定するような話し合いが寿会で本当に行われたのかという根本的な疑念を拭うことはできない。

 示談書作成に関する朝木の上記供述から推察できる事実は何だろうか。仮に寿会内部で朝木が供述する話し合いが行われたとしても、朝木は示談書に「山川は横領を認めて謝罪する」との文言を明記することについて「いつ、誰」からいわれたのか明言しない。朝木の口から、多摩湖寿会会長である清水澄江の名前すら出ないというのはきわめて不自然というほかない。

「示談書に『横領を認めて謝罪する』旨の文言を入れることを提案したのは誰なのか」。朝木の供述のかぎりにおいて、具体的に「山川は横領を認めて謝罪する」旨の文言を入れるべきだと判断し、具体的に入れたのは朝木以外には考えられなかった。

(つづく)
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