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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第94回
説明さえも拒否

「今後、金銭的な内容について、これをもって一切申し立てをしない」とする誓約条項を覆し、「山川は横領を認めて謝罪する」旨の示談書を作成することについては多摩湖寿会役員の間で合意を得たものではなく、朝木と清水澄江の2人によって企図されたものである可能性が高かった。署名捺印が予定されていた平成28年8月25日まで、山川や大野清吉、前会長の加藤幸雄に対してその内容をいっさい知らされていなかったことから明らかだった。

 示談書をいきなり突きつけられた山川が署名を拒否したあとも、清水は示談書になぜ誓約書を覆す「山川は横領を認めて謝罪する」旨の条項を入れたのかについて一言の説明もしなかった。それはなぜなのか、山川は続けて清水に聞いた。



(示談書に関する清水の供述②)

山川
  あなたは私が(筆者注=示談書への)署名を拒否すると怒りだして、清水昇さんと一緒に、内容の説明もしないで、出席者に配っていた示談書を手際よく回収して帰ってしまいましたけれども、それはなぜでしょう。

清水  まず、横領を認め、深く反省し、皆さんに謝罪しますということで、私たちはこの件を終わりにしようと思っておりました。決着をつけて、本来の寿会の行事とか運営に携わっていきたかったのです。そのためにも、誓約書も書いたことだし、もうこの辺は、ここですっぱり終わらせて、本人が認め謝罪したので、終わりにしようという意思のもとにそのような示談書を作り話し合いを持つことにしたのです。



 平成28年8月25日、清水が山川に示談書を提示した際、示談書の趣旨についても作成の目的についても、また示談書を作成することになった経緯についても清水はいっさい説明しなかった。山川が聞いたのは、清水が1度も説明せずに帰ってしまったのはなぜなのかということである。

 ところが、上記の供述の中で清水が山川の質問にいっさい答えようとしていないことがよくわかろう。上記の供述の中で清水が述べたのは、示談書を作成することになったとする「経緯」にすぎない。仮にその内容が事実だったとすれば、清水はなおこのこと、8月25日にその「経緯」なるものを山川に説明すべきだったのである。それを説明しない理由は考えられない。

 しかし清水は、8月25日に示談書についてなんらの説明もしなかったことについていっさい答えようとはしなかった。これは清水がその事実を認めた上で、山川に説明しなかったことについてなんらかの後ろ暗い理由があるからとみるのが自然である。

朝木と清水による意思形成

その理由は、次の山川の質問とそれに対する供述からうかがい知ることができた。



(示談書に関する清水の供述③)

山川
  横領とか着服とか身に覚えのないことに署名するはずがないじゃありませんか。誓約書を交わした後で、更に示談書を作成しようとしたのは、私が横領を認めて謝罪するという、この1文が、文言が欲しかったからじゃありませんか。

清水  そのとおりです。



 示談書に記載された「山川は横領を認めて謝罪する」という文言は、「今後、金銭的な内容についてこれをもって一切申し立てをしない」との誓約書の趣旨を真っ向から、かつ一方的に否定するものである。したがって当然、山川に示談書の作成を納得させるには相応の説明が必要となる。

 清水は「山川は横領を認めて謝罪する」とする文言が欲しかったことを認めたが、その一方で、山川に対して示談書作成の趣旨についてなんらの説明もしていない。この事実は何を意味するだろうか。誓約書を否定する示談書の作成について、清水には寿会役員の間で示談書を必要とする意見が出たかどうかを含めて、山川を納得させる正当な理由を持ち合わせていないからであると判断するほかない。

 平成28年8月25日夜の山川に対する清水の行動は、誓約書の趣旨に反する示談書の内容と合わせて判断すれば、清水は朝木との間の2人だけの意思形成に基づき、山川を横領犯人に仕立て上げるために、示談書に強引に署名捺印させようとしたものとみられても致し方あるまい。

 清水は示談書に記載された「山川は横領を認めて謝罪する」との文言が誓約書の内容を一方的に破棄するものであることを十分に理解していた。だから清水は、山川が署名を拒否したとたん、急いで示談書を回収して、大野宅を出て行ったのであると理解できる。

 示談書の作成は朝木と清水の2人の意思形成によって企図されたものではないか――そのことをはっきりさせるために、さらに山川は聞いた。



(示談書に関する清水の供述④)

山川
  横領を認めて謝罪するという文言を必要としたのは、あなたというよりも、一般質問の期限が迫っていた朝木さんとお2人だったんじゃありませんか。

清水  いいえ、その書類については受け取ったままで、彼女に対しては提出する予定はございませんでした。



 上記の供述は朝木を庇う意図だったのかもしれない。しかし、朝木に提出しないから、「山川は横領を認めて謝罪する」との文言を朝木は必要としていなかったという理屈は成り立たない。これまで見てきた流れからみて、朝木に示談書の作成を依頼した清水が、朝木に対して山川が示談書に署名捺印したかどうかを報告しないことはあり得ない。「署名した」という報告だけで朝木には十分なのである。

(つづく)
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