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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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名刺広告強要事件 第7回

自分本位の和解案

 さて、私があたかも名刺広告強要事件に関与したかのような印象を与える記事をめぐる裁判は平成19年10月10日に結審したが、もちろん裁判所がどう判断しているのかはわからない。ただ、私が請求していた項目のうち、インターネットホームページ「東村山市民新聞」に3年以上にわたり、私の顔写真と「名刺広告強要事件で、提訴され返金させられた問題業者の元社員」という文言が掲示されたページについては裁判長が口頭で削除を命じ、その翌日矢野が削除したという経緯がある。このため私はこのページに対する削除請求だけは取り下げたが、少なくともこの経緯に関するかぎりにおいては、裁判所も矢野も違法性を認めたものと理解していいのではあるまいか。

 矢野・朝木との和解協議は現在も継続しており、1月28日には7回目を迎えた。私は金銭解決を求めているが、矢野にはいろいろな思惑があるようでこれまでに4つの和解案を提示している。矢野が平成19年12月25日に提示した最新の和解案は以下のとおりである。

和解案4

1 被告ら(矢野・朝木)は、本件記事において、最高裁にて確定した「月刊タイムス事件」判決を紹介し、「潮」事件判決とともにその判旨について論評したものであり、原告の名誉を毀損する意図の下に掲載したものではないが、名誉を毀損されたとの原告の指摘を受け止め、遺憾の意を表明するとともに、今後、原告に関し名誉毀損記事または名誉毀損のおそれがある記事を執筆しないことを確約する。

2 原告(宇留嶋)は、2004(平成16)年11月から2007(平成19)年10月までの間に、被告らに関する14件の記事を執筆し、「月刊タイムス」に継続して掲載し、被告らの社会的評価を再三に渡って低下させたとの被告らの指摘を受け止め、遺憾の意を表明するとともに、今後、被告らに関し名誉毀損記事または名誉毀損のおそれがある記事を執筆しないことを確約する。

3 被告らは、前項記載の原告の遺憾の意の表明および名誉毀損記事を執筆しないとの確約をうけ、2004(平成16)年11月から2007(平成19)年10月までの間に原告が執筆し、「月刊タイムス」に継続して掲載した記事につき、現在係争中のものをのぞき、新たに不法行為の責任を問わないものとする。

4 原告は1996年以降、東村山市議会本会議場の障害者用専用席を専用し及び同市議会委員会室において、被告らのみを継続して撮影し、これを月刊タイムズに毎号のように掲載したこと、および被告らが立候補した市議会議員選挙の選挙運動期間中に、自転車で遊説中の被告らにつきまとって至近距離からフラッシュを焚くなどして撮影し、選挙の自由妨害に該当する行為であると被告から指摘された事実を認め、今後、このような市議会内での写真撮影、およびつきまとい行為、写真の無断撮影等は行わないことを確約する。

5 原告は、月刊タイムズ等に被告らの写真を無断で掲載しないことを確約する。掲載した場合には、1件につき金   万を被告に支払うものとする。

6 被告は前項までの和解条項をふまえ、本件訴訟2件の提起につき原告が負担した費用合計金  円を負担する。

7 本件和解条項につき、当事者双方ともにいかなる方法によっても第三者に伝える等、一切公表をしないものとする。公表した場合には、損害金 万円を相手方に支払う。

 この和解案のうち2、3にあるような、私が自分の記事について矢野に譲歩する理由はないと考えているし、2の後半部分および4、5は実質的に私の取材執筆活動を制限しようとするもので受け入れられないと回答している。また、7の「和解内容についていっさい公表しない」というのも受け入れられない。「何を書かれるかわからない」というのがその理由のようである。私は裁判の経過に基づいて書くつもりだと答えるしかなかったが、矢野はそれでは納得しなかった。実はこの原稿は、和解協議の過程で矢野に見せることを前提に書かれたものなのである(もちろん裁判官にも)。

 批判する相手について書いた原稿を、読者よりも先に相手に見せるなど通常はありえない話であり、あってはならないことである。ただ、私は原稿を見せるとはいったが、当然ながら、矢野からなんらかの訂正要求があった場合、それに従って記事を訂正することを約束したわけではないし、その意思もない。そのことを前提に裁判所に提出したのがこの原稿である。



「こんなに長いとは思わなかった」と矢野

 以上が、平成20年1月28日、和解協議の途中で矢野が「和解内容をいっさい公表するな」といい、その後「何を書かれるかわからないので怖いから内容を教えてほしい」といい出したため、第7回和解協議に裁判所から促されて提出した原稿である。矢野の主張が「事前に内容を教えれば公表してもよい」という方向へ軟化した(もちろん、矢野の許可なしに原稿を公表できないなどということはないのは当然)と受け取っていた私は、矢野は私が公表しようとしている原稿の内容を具体的に知ることができたのだし、これでもうこの問題はクリアできたのではないかと私は考えた。矢野が私の原稿の内容にクレームをつけて具体的にクレーム箇所を特定してくれれば、それはそれで興味深い。

 この第7回和解協議の日は、矢野と朝木は午前10時30分から千葉が提訴していた裁判(3月26日矢野・朝木敗訴=「インターネット「東村山市民新聞」裁判判決」参照)の口頭弁論に出廷し、11時20分から私との和解協議という予定になっていた。矢野は千葉との裁判の間も、私が送付した原稿に目を通していたものだった。はたして、私が原稿を提出したことで裁判所は今後の和解協議をどう進め、また矢野はどう対応するのか、それがこの日の和解協議に臨む私の関心だった。

 この日の和解協議では私が先に呼ばれて裁判官の見解を聞いた。裁判官は「言論の自由があるので、提出していただいた原稿について裁判所が注文をつけることはないが、裁判所としては、この裁判で現れた事実に基づいたものであれば問題ないと思う」ときわめて常識的な見解を述べただけで、内容について具体的には言及しなかった。私との協議はものの10分で終了した。

 では、矢野は私が原稿を提出したこと、および原稿の中身についてどんな態度を示したのか。矢野と朝木は私と入れ替わりに法廷に入ったが、協議は長引いたようで、私が再び法廷に呼ばれ、矢野・朝木と同席したのは30分もたったころだった。法廷に入ると裁判官は私に「被告は次回に和解案を提出するということですので」と継続の同意を求めた。矢野の希望に沿って原稿を提出したものの、私は協議が簡単に終わるとは思っていなかったので、継続に反対するつもりはなかったが、矢野はこのとき裁判官にこういったのである。

「(原稿が)こんなに長いとは思ってなかったもので……」

 最初、私がプロットだけを示したことに対して「これでは具体的な内容がわからない」というので具体的かつ詳細な原稿を見せると、今度は「こんなに長いとは」と言い出すとは不可解である。この日の和解協議で、矢野が裁判官に何を主張したのか具体的にはわからない。ただ、矢野が私の原稿を見たことで無条件に公表に同意するということではないかもしれないという雰囲気だけは感じた。


(第8回へつづく)
 
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