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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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名刺広告強要事件 第8回

再び公表を拒否した矢野

 これまで7回を数えた和解協議は和解内容(裁判の経過も含む)の公表をめぐる対立によって遅滞していたが、私が公表内容を具体的に示したことで、矢野が公表に応じるか否かにかかわらず、なんらかの進展があるものと思われた。そもそも、私が裁判内容を公表するに際して矢野や裁判所の承諾を得る必要はない。では、望みどおり私の原稿の内容を具体的に知った矢野は、公表についてどういってきたのか。矢野が2月20日に提出した「和解案5」を紹介しよう。

矢野和解案5

1 被告ら(矢野・朝木)は、本件記事において、最高裁にて確定した「月刊タイムス事件」判決を紹介し、「潮」事件判決とともにその判旨について論評したものであり、原告の名誉を毀損する意図の下に掲載したものではないが、名誉を毀損されたとの原告の指摘を受け止め今後、原告に関し名誉毀損記事または名誉毀損のおそれがある記事を執筆しないことを確約する。

2 原告(宇留嶋)は、2004(平成16)年11月から2007(平成19)年10月までの間に、被告らに関する14件の記事を執筆し、「月刊タイムス」に継続して掲載し、被告らの社会的評価を再三に渡って低下させたとの被告らの指摘を受け止め、今後、被告らに関し名誉毀損記事または名誉毀損の恐れがある議事を執筆しないことを確約する。

3 被告らは、前項記載の名誉毀損記事を執筆しないとの原告の確約をうけ、2004(平成16)年11月から2007(平成19)年10月までの間に原告が執筆し、「月刊タイムス」に継続して掲載した記事につき、現在係争中のものをのぞき、新たに不法行為の責任を問わないものとする。

4 原告は1996年以降、東村山市議会本会議場の障害者専用席を占用し及び同市議会委員会室において、被告らのみを継続して撮影し、これを月刊タイムズに毎号のように掲載したこと、および被告らが立候補した市議会議員選挙の選挙運動期間中に、自転車で遊説中の被告らにつきまとって至近距離からフラッシュを焚くなどして撮影し、選挙の自由妨害に該当する行為であると被告から指摘された事実を認め、今後、このような市議会内での写真撮影、およびつきまとい行為、写真の無断撮影等は行わないことを確約する。

5 原告は、月刊タイムズ等に被告らの写真を無断で掲載しないことを確約する。掲載した場合には、1件につき金  万を被告に支払うものとする。

6 被告は、前項までの和解条項をふまえ、本件訴訟合計4件の提起につき原告が負担した訴訟費用等合計金  円を負担する。

7 本和解条項につき、全文をそのまま公表することを除いて、当事者双方ともに合意までの経過を含め一切公表をしないものとする。公表した場合には、損害金  万円を相手方に支払う。

8 当事者双方は、以上をもって本件訴訟を終了させることを合意し、本件については、他に何ら債権債務のないことを相互に確認する。

 ――矢野が提出した「和解案5」は基本的には本連載第7回で紹介した「和解案4」となんら変わらず、むしろ最大の懸案事項となっていた「経過の公表」に関しては下線付きで強調、私が原稿を提出する前よりも態度を硬化させていることがわかる。「何を書かれるか不安だ」というから見せたのだったが、矢野は原稿の中身を知ってもっと心配になったということだろうか。2月20日に開かれた第8回和解協議の席で、矢野の代理人である弁護士の福間智人は私にこう聞いた。

「公表される内容はこれがすべてということですか?」

 こんな質問にいちいち答えなければならない理由がないことは弁護士である福間も十分承知の上だったろう。裁判官は「これがマックスだということですよね」と私に確認するので、

「この原稿に書いたことは前回の和解協議の時点の話であって、まだ終結していないわけですから、今後どうなるかはわかりませんよ」

 と私は答えた。私の回答に対して、福間からも裁判官からもそれ以上の質問はなかった。裁判官としては私が「和解を拒否する」といい出すことを懸念して間に入ったのだろう。公表内容を事前に聞くことがどういうことを意味するか。福間にしても矢野にしても、当然その意味をよくわかっているのである。

 その後、矢野と朝木だけが法廷に残り裁判官と協議を行ったが、その日矢野はようやく和解金について10万円程度なら応じる用意があると回答した。当初矢野が、5000円とか訴訟費用(数万円)なら払ってもよいといっていたことからすると一定の進展があったようにみえた。裁判官は私に原稿を提出させることで、和解金の交渉に入るための地ならしをしたようだ。裁判官は「双方から提出された和解案を検討して、次回に裁判所としての斡旋案を出します」とし、この日の和解協議を終えた。8回を数えた和解協議は終結に向かいつつあった。

(第9回へつづく)

 
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テーマ:裁判 - ジャンル:政治・経済

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