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りんごっこ保育園問題とは何か(第2部)   第1回
                             ★第1部から読みたい人はこちら


 東京・東村山市にある認可保育園、りんごっこ保育園で平成20年1月31日、複数の保育士が退職した結果、保育士数が国の定める認可基準を下回ったことが判明した。このため東村山市保健福祉部は認可権者である東京都と協議の上、2月18日付文書(「りんごっこ保育園職員等の改善について(通知)」)による改善指導を行った。その内容は①改善計画書の提出②資格の有無などの確認可能な職員名簿の提出――などである。

 定員77名のりんごっこ保育園に必要な保育士は最低10名。保育士の数が不足すればそれだけ園児に対する保育士の目が届きにくくなることは明らかで、保育士の不足はただちに園児の安全に影響を及ぼすことになる。東村山市が改善指導を行ったのは当然だし、これが認可申請段階であれば保育士が不足していることが明らかな保育園が認可されることはあり得ない。

 ところが、りんごっこ保育園の設置者、高野博子(東村山市議矢野穂積と同居)は同日、「東村山市による改善指導そのものが適法なものではない」などとして「通知」を「返上する」などとする回答を文書で行い、3月5日にも「(退職によって不足した)職員はすでに配置済み」「2月18日付文書を直ちに撤回せよ」などとする文書を東村山市に対して送付している。

「りんごっこ保育園問題とは何か 第1回」(第1部)で述べたとおり、東村山市が改善指導を行ったのは、東村山市と東京都が3名の保育士と1名の栄養士が退職した事実とその後の職員配置状況を高野に確認し、「職員の構成」と称する「職員名簿」の提出を受けたが、その名簿と現状に食い違いがあると認定した上でのことである。したがって、仮に東村山市の指摘事項が誤っていたのだとしても、改善指導を送付された高野の側は、職員が充足しているというのならその旨を文書で詳細に説明すればいいだけの話で、改善指導そのものを「返上」までする必要はあるまい。
 
 東京都と東村山市からすれば、いつまでたっても「りんごっこ保育園の保育士数は認可基準を下回った状態にある」という現状認識を改めることができないのはやむを得ないだろう。もちろん、「職員は充足している」という高野の主張が事実であると裏付けることもできない。これでは市民の子供を預かる東京都と東村山市は子供の安全を確保できる状態にあるとはいえず、市民に対する責任を果たしているとはいえない。この状態を放置していていいのだろうか。実施機関である東村山市も監督機関である東京都も立ち入り調査をしないまま年度末を迎えることになった。

再度の「通知」にも回答なし

 東村山市と東京都がりんごっこ保育園に対して保育士数の確認に動いたのは5月1日である。東村山市は保健福祉部長名で「改善計画書等の提出について」(通知)と題する書面を送付、5月16日までに改善計画書、資格の有無等を明記した職員名簿を提出するよう求めた。1週間後の5月23日、東京都と東村山市に確認すると、高野は書類の提出に応じるどころか、東村山市に対して質問書を送りつけてきたという。その内容はまだ確認できていないものの、その質問書が東村山市が送付した通知に対するものであることは確かだろう。東村山市が2度目の通知を送付したことに関して矢野あるいは朝木が東京都に出向いたという話もある。

 それが事実なのかどうか、また矢野あるいは朝木は何を目的に東京都に出向いたのか。5月23日、私は矢野と朝木に事実関係を確認しようとしたが、彼らは私の質問にはいっさい口を開かなかった。ただ、東京都に出向いた矢野あるいは朝木が、東村山市が送付した通知に対する回答を行ったという話は聞かない。

 私の質問に答えないことはさして重要ではない。しかし、東村山市が送付した通知に対してなんらの対応もしようとしないことは重大である。高野のみならず、運営委員としてりんごっこ保育園の運営に深く関与している矢野と朝木が、園児の安全を第1に考えるなら、保育士の配置状況を誠実に説明する義務があるが、2月以降の東村山市に対する高野や矢野の対応はどうみても一方的に彼ら自身のメンツと彼らの正当性のみを主張するものとしか思えない。これでは、園児を預かる東村山市や東京都が園児の安全を確認できず、したがって、りんごっこ保育園は東村山市長の責任において保育を委託するにふさわしい認可保育園とはとてもいえないと評価されてもやむを得まい。
 
 平成17年以降、りんごっこ保育園では「キャンディーチーズ窒息事件」「食中毒騒動退園事件」が相次ぎ、とりわけ食中毒騒動では保育園側(矢野、朝木、高野)による事実隠しとも受け取れる言動だけでなく、当事者に対する異常なまでの威迫的・脅迫的言動が目についた。自分たちの落ち度をいっさい認めず、自らを常に100%正当化しようとする姿勢、さらにそのためには手段を選ばない体質は、今回の「通知」に対する動きとなにか共通するものがあるように思える。

 自らを正当化するためには手段を選ばない矢野のやり方が、行政だけでなく在園児の保護者に対しても向けられるのではないかという心配は申請段階からあった。しかしそれが現実に起きてみると、やはりあらためて驚きを禁じ得なかった。平成20年2月以降の職員の退職と関係しているかどうかは定かではないものの、彼らが雇用する保育士など職員とて例外ではない。

 東京都はともかく、平成14年に始まった認可申請の前段階から付き合ってきた東村山市は今日のりんごっこ保育園の状況を予測できなかっただろうか。平成15年3月、りんごっこ保育園の認可申請は東村山市議会が予算を否決したことによっていったんは頓挫したが、その後も再申請に向けた動きは続いていた。この保育園を認めることが東村山市にとっていかに重大な禍根を残すことになるか――そう思わせる出来事は仕切り直しとなった認可申請の過程においても相次いだのである。                (宇留嶋瑞郎)


(第2回へつづく)
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